TOEIC®の満点は何点?TOEIC®で満点を取る3つのコツを紹介

リスニングの勉強をしている人の画像

TOEIC®は、900点以上の点数取得者の割合が上位約3%といわれています。TOEIC®で満点を取得する人の割合は3%よりも更に少なく、満点を取ることに憧れる人も多いのではないでしょうか。

TOEIC®は、200問を2時間で解答する時間制限の厳しい試験です。人によっては、試験終了直前に適当にマークしてしまうことも少なくありません。

800~900点のハイスコアをもつ受験者でさえも、試験時間が足りずに悩んでいるといいます。

この記事では、TOEIC®で満点を目指す人向けに、スコアの採点方法、TOEIC®満点の難易度および満点を取るためのコツをご紹介します。

※記事内のTOEIC®︎表記はTOEIC®︎ L&Rのことを指します。

TOEIC®の満点は990点

TOEIC®の満点は990点です。試験は、リスニングとリーディングの2つのセクションに分かれており、合計で200問出題されます。

採点方法や、各問題の配点は開示されていません。

また、問題冊子への書き込みおよび持ち帰りが禁止されているため、試験終了直後に自己採点することができません。スコアは、試験から17日後にインターネットで公表されます(2023年3月31日時点)。

TOEIC®リスニングの満点は495点

TOEIC®のリスニングの満点は495点ですが、1~2問間違った場合でも満点が取れる可能性があります。

TOEIC®の配点が決められていないのは、問題の難易度のばらつきによるスコアの変動をなくすためだといわれています。そのため、難易度によって点数が調整されるのです。

例えば、正解率が低い難問は、間違っても減点されない可能性があります。

つまり、試験実施回ごとに試験の難易度が変わらないように、相対的な採点方法が採用されているのです。

TOEIC®リーディングの満点は495点

リーディングの満点は、495点です。リスニングと同様、リーディングも1~2問間違った場合でも満点が取れる可能性があります。

リーディングは、リスニングセクション終了後の後半75分間で100問出題されます。

音声とともに解答するリスニングとは違い、75分間で100問解答できるように受験者自身が時間配分を適切に管理しなければなりません。

時間内に全問解答できない受験者が多く、「495点には到底及ばない」と感じている人も多いでしょう。

解答スピードが重要となりますが、いくら解答時間の時間管理をしても、正解しなければ満点は取れません。正答率とスピードの両方を上げる必要があります。

TOEFL®の配点の仕組みなどを細かく知りたい人は、下記の記事も参考にしてみてください。

関連記事:プレゼンス「TOEIC®の配点の仕組みとは? 採点方法やスコア換算表を紹介します」

TOEIC®満点を取る難易度とは

TOEIC®満点を取る難易度はどのくらいなのでしょうか。1つの方法として、全受験者数に対する満点獲得者数の割合から難易度を知ることができます。

第313回(2023年1月29日午後実施分)のスコア分布のデータを例に挙げると、満点スコア獲得者の人数は公開されていないものの、リスニングの470点獲得者が1,507人なのに対して、リーディングセクションで470点以上取得した548人となっています。つまり満点スコア獲得者は548人よりも少ないということがわかるでしょう。

そして総受験者数は34,104人となっているため、満点スコア獲得者は、最大でも総受験者数に対して1.6%ほどと想定できます。

この数字から、いかに満点を取ることが難しく難易度が高いことかがわかったでしょう。

項目 人数 総受験者に対する割合
リスニング 1,507人 4.4%
リーディング 548人 1.6%

参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「【公式】TOEIC® Program|公式データ・資料|平均スコア・スコア分布 詳細 (第313回)」

次に主要な英語の資格と難易度を比べてみましょう。

英検と比較

TOEIC®の満点は英検1級に相当します。以下の表は、TOEIC®︎ L&Rと英検のスコアを比較したCEFRというものです。

CEFRとは、ヨーロッパ圏を中心に使われる、外国語の習熟度や運用能力の指標を示す国際標準規格です。

CEFR TOEIC® L&R 英検
C2
C1 945〜990点 1級
B2 785〜935点 準1級・1級
B1 550〜775点 2級・準1級
A2 225〜540点 準2級・2級
A1 120〜215点 3級・準2級

参照:文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「【公式】TOEIC® Program|公式データ・資料|TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表」

CEFRのC2レベルに該当するものはTOEIC®︎と英検にはありません。

下記の関連記事ではTOEIC®と英検をより細かく比較して解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:プレゼンス「TOEIC®︎と英検を比較!スコアの換算や難易度・試験の違いとは」

IELTS™️と比較

IELTS™️とは、海外移住や海外の大学で必要な英語力をはかる試験です。IELTS™️と比較した場合、TOEIC®の満点は、IELTS™️のバンドスコア8.0〜7.0に相当します。

CEFR TOEIC® L&R IELTS™️
C2 8.5~9.0
C1 945〜990点 7.0~8.0
B2 785〜935点 5.5~6.5
B1 550〜775点 4.0~5.0
A2 225〜540点
A1 120〜215点

参照:文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「【公式】TOEIC® Program|公式データ・資料|TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表」

IELTS™️には、リスニングとリーディングだけではなく、スピーキングとライティングの試験もあるため、TOEIC®とは試験の対象となる技能が異なります。TOEIC®スコアとの比較はあくまでも目安としてください。

TOEFL iBT®と比較

TOEFL® iBT®とは、英語を母国語としない人々が対象の試験で、主にアメリカやオーストラリアなどの大学受験資格として用いられています。

大学の講義や論文で使われるようなアカデミックな英語が求められる試験です。

TOEFL iBT®と比較した場合、TOEIC®の満点はTOEFL®のスコア95〜120点に相当します。

CEFR TOEIC® L&R TOEFL®︎ iBT®
C2
C1 945〜990点 95~120
B2 785〜935点 72~94
B1 550〜775点 42~71
A2 225〜540点
A1 120〜215点

参照:文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「【公式】TOEIC® Program|公式データ・資料|TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表」

TOEFL®は、IELTS™️と同様にリスニングとリーディングだけではなく、スピーキングとライティングの技能を測定する試験のため、TOEIC®とは試験の対象となる技能が異なります。TOEIC®スコアとの比較はあくまでも目安になるので、注意してください。

TOEIC®リスニングで満点を取る3つのコツ

リスニング音声は1度しか流れません。さらに、問題冊子へのメモも禁止されています。
TOEIC®で満点を狙うためには、英語の正しい発音を理解する必要があります。

ここでは、TOEIC®前半のリスニングセクションで満点を取るためのコツを3つ解説します。

  • 問題文の先読みをする
  • シャドーイングで早い英語に耳を慣れさせる
  • 語彙や英語特有の言い回しを覚える

それぞれのコツを解説していきます。

①問題文の先読みをする

リスニングのPart3およびPart4では、問題文の先読みをします。先読みとは、音声が流れる前に問題冊子の3つの問題文を先に読むことです。

Part3では2人または3人の会話、Part4では短いナレーションやスピーチの音声が流れます。

音声が流れる前に先に問題文を読み、「何についての会話なのか」や「音声のどの部分が解答になるか」を予想しながら、その情報を意識して聞き取ります。

問題文で何が問われているかを把握した上で音声を聞けば、解答のヒントになる該当箇所が聞き取りやすくなるでしょう。

②シャドーイングで早い英語に耳を慣れさせる

シャドーイングを行うことで、音声を聞き取ってから意味を理解するまでの速度を上げることができます。

シャドーイングとは、英語の音声を影(shadow)のように追いかけて発音するスピーキングの訓練方法です。音声の2~3秒遅れで発声します。

耳に正しい英語のリズムやイントネーションが残っている状態ですぐに声に出すので、単語同士の音のつながり(リンキング)や音の欠落(リダクション)などの音声変化や英語の音声スピード、リズムを耳で覚えることができるでしょう。

③語彙や英語特有の言い回しを覚える

満点獲得のためには、TOEIC®のリスニング問題で出題される語彙や英語特有の言い回しを覚えておく必要があります。

独特な言い回しや、単語からは推測しにくい独自の意味をもつイディオムは暗記するしかありません。TOEIC®向けの単語帳で語彙力を増やしましょう。

単語を暗記する際は音声も重要であるため、音声のダウンロードが可能な参考書がおすすめです。

さらにコンパクトなサイズで持ち運びやすい単語帳であれば、外出中のスキマ時間を活用して語彙力を高めることができます。

より詳細なTOEIC®のリスニング対策に関して下記の関連記事をご確認ください。

関連記事:プレゼンス「TOEIC®リスニング対策! 勉強法やコツ、聞き取れない理由を紹介」

TOEIC®リーディングで満点を取る3つのコツ

リーディングセクションは、試験時間75分で100問を解くことになります。音声に従って解答するリスニングと比べて、受験者が各パートの解答時間を管理する能力が問われます。

時間配分が難しく、問題をすべて解き終えることができない受験者がほとんどです。また、ひっかけ問題も多いため、TOEIC®向けの対策をしなければ満点は難しいでしょう。

ここでは、試験後半のリーディングセクションで満点を取るためのコツを3つ解説します。

  • 速読力をつける
  • 語彙力・文法をマスターする
  • 時間配分を意識する

それぞれ解説していきます。

①速読力をつける

特にPart7は文章量が多いため、速読力を身につけましょう。英文の一語一句を頭の中で和訳しようとすると時間がまったく足りません。

英語の語順のまま読む訓練が必要です。

また、長文を読み込む前に先に設問に目を通しましょう。目的をもって文章を読むことが速読につながります。

何も考えずに文章を読んでも、設問と関連する箇所が分からず、設問と文章を行ったり来たり読み返さなければなりません。

何が問われているのかを把握して、その該当箇所を探しながら長文を読みましょう。

②語彙力・文法をマスターする

比較的点数が取りやすいのはPart5やPart6で出題される語彙問題や文法問題です。

特にPart5はパターン化されたひっかけ問題や、空欄の前後だけを見れば解答できる文法問題が多いのが特徴です。満点を目指すなら、必ず正解しておきたいパートです。

Part5やPart6の出題パターンが把握できるまで、問題集で問題数をこなしましょう。

不正解の選択肢もなぜ間違いなのかを考えることで、自分が文法を正しく理解できているか確認できます。

時間をかけずにPart5とPart6に解答し、長文問題であるPart7の解答時間をできるだけ確保できるとよいでしょう。

③時間配分を意識する

リーディングセクションの試験時間は75分間です。各パートの解答時間を適切に配分しなければ、最後まで解き切ることはできないでしょう。

試験本番で何度も時計を確認する余裕はありません。各パートで、1問につき何秒で解答するか目標を決め、常に時間を計測しながら目標時間内に解答する訓練を行いましょう。

本番でも目標の時間配分が再現できるようになるまで訓練する必要があります。各パート別の時間配分については、こちらの記事もご確認ください。

関連記事:プレゼンス「TOEIC®のリーディング対策|時間配分やパート別のコツを解説」

TOEIC®の満点取得者と900点取得者の違い

これまで紹介してきた試験対策のコツの中には、高得点を狙う人は既に実践したことがあるものも含まれているかもしれません。

TOEIC®満点取得者と、なかなか満点を取得することが出来ない人には、どんな違いがあるのでしょうか。この項目ではその違いについて解説していきます。

TOEIC®の満点取得者と、なかなか満点に届かない900点取得者には下記のような違いがあります。

  • TOEIC®の試験に慣れている
  • 記憶している単語数に差がある

TOEIC®満点取得者は、他の受験者と比べて、2時間の試験形式に圧倒的に慣れています。そのため、各パート毎の時間配分は勿論のこと、問題1問1問に対して集中力を途切れさせることなく対応できます。試験に慣れているからこそ、ケアレスミスをせずに、ベストなパフォーマンスを発揮することができるのです。

また、TOEIC®満点取得者は、900点取得者と比べて、記憶している単語数が大きく違います。意外と単語を覚えていないという900点取得者もいますが、TOEIC®満点取得者は答えの根拠にならないような単語でも、様々な単語を記憶していることが多いです。

細かな勉強法やコツなど、TOEIC®で満点を取るための対策はありますが、TOEIC®の試験に慣れておくことと、記憶する単語数を増やしていくことで、満点取得に近づくことができるでしょう。

TOEIC®満点は難易度が高い! コツをおさえて満点を目指そう

今回は、TOEIC®でリスニング・リーディングで満点を取るコツや、満点取得者と900点取得者の違い等をご紹介しました。

満点を取ることは簡単ではありませんが、問題集や模擬試験でTOEIC®の問題形式に徹底的に慣れ、時間配分を体得することでTOEIC®の満点も見えてきます。

TOEIC®で満点を取れれば、就職や転職の際にライバルと差別化することができるでしょう。また、TOEIC®満点まで学習を継続した粘り強さもアピールポイントになります。

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「プレゼンス」の900点コースでは、900点取得のために必要な視点、学習方法などを豊富な実践練習を通して身につけることができます。

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