学習コラムColumn
TOEIC®のスコアにおいて、「自己採点のためにTOEIC®の配点が知りたい」「対策する上で、パートごとの配点を把握したい」と考える人も多いのではないでしょうか。
TOEIC®の場合、一般の試験とは異なり、事前に配点が決まっていません。スコアの統計処理により結果が出るため、簡単には予測できません。
そこで本記事では、 TOEIC®の配点の仕組みをはじめ、スコア換算法までを分かりやすく紹介します。ぜひ参考にしてください。
TOEIC®の配点
TOEIC®は下記の通り、各セクションは最低スコアが5点、最高スコアが495点となっています。
セクション | 最低スコア | 最高スコア |
---|---|---|
リスニング | 5点 | 495点 |
リーディング | 5点 | 495点 |
合計 | 10点 | 990点 |
TOEIC®全体では最低スコアが10点、最高スコアは990点です。満点が1,000点ではなく990点となっているのは、足し算ではなく統計処理を行い算出されているためです。
次に、リスニングセクションとリーディングセクション、それぞれの細かなパートごとの配点について紹介します。
ただし、TOEIC®はパートごとに配点が決まっているわけではなく、公式サイトにもどの問題が何点などは公表されていません。
そのため、あくまで目安として各パートの問題数の割合から配点を考えていきます。
リスニングセクションのパートごとの割合
リスニングセクションは1~4のパートに分かれています。各パートの問題数から考えられるスコア配点の割合は以下の通りです。
パート | 問題 | 問題数 | 割合 |
---|---|---|---|
Part1 | 写真描写問題 | 6問 | 6% |
Part2 | 応答問題 | 25問 | 25% |
Part3 | 会話問題 | 39問 | 39% |
Part4 | 説明文問題 | 30問 | 30% |
リスニングセクションの問題数は計100問です。Part1は6問なので全体の6%、Part2は25問で25%を占めていると考えられます。
リスニングセクションの中でもPart1が6問と最も少なく、Part3とPart4の問題数が多いことが分かります。
リーディングセクションのパートごとの割合
リーディングセクションは5~7のパートに分かれています。Part7はシングルパッセージ、ダブルパッセージ、トリプルパッセージの3種類です。
各パートの問題数から考えられるスコア配点の割合は以下の通りとなります。
パート | 問題 | 問題数 | 割合 |
---|---|---|---|
Part5 | 短文穴埋め問題 | 30問 | 30% |
Part6 | 長文穴埋め問題 | 16問 | 16% |
Part7(シングル) | 長文読解問題 | 29問 | 29% |
Part7(ダブル) | 長文読解問題 | 10問 | 10% |
Part7(トリプル) | 長文読解問題 | 15問 | 15% |
リーディングセクションの問題数も計100問です。全体的な割合を考えると、Part5とPart7のシングルパッセージが多くを占めていることが分かります。
TOEIC®の配点の仕組み
先述したようにTOEIC®は、リスニング・リーディングともに100問となっており、計200問で構成されています。
次はTOEIC®の配点の仕組みを、さらに詳しく見ていきましょう。
事前に配点が決まっていない
先述の通り、TOEIC®は1問で何点といったように、事前に配点が決まっているわけではありません。
最低スコアは5点となっているものの合計点が990点ですから、単純に1問5点で計算しても正しく算出できないことが分かります。
スコアに差が出ないよう統計的な処理がされている
TOEIC®では特殊なスコア算出方式が使用されています。
公式サイトでは「スコアは正答数そのままの素点(Raw Score)ではなく、スコアの同一化(Equating)と呼ばれる統計処理によって算出された換算点(Scaled Score)です」と記載されています。
統計処理によって、何回受験しても自身の英語力が変わらなければ、テストの難易度が変化しても同程度のスコアを取得することができるようになっています。
問題の難易度によってスコアに差が出ると不公平な状態になるため、過去の数値も用いて算出されています。
参考:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「【公式】テスト結果について|TOEIC® Listening & Reading Test」
数問間違えても満点取得は可能
TOEIC®受験者の正答率が低かった場合、1〜5問程度のミスがあっても満点になる可能性があります。TOEIC®では統計的な処理によってスコアが算出されているためです。
たとえば、受験者の大多数が正答できなかった問題は、間違えていても減点されません。そのため、数問程度であれば間違えたとしても、理論上では満点の取得が可能です。
リスニングとリーディング、各100問中95問以上に正解すれば、満点になる確率が高くなると考えられます。
しかし、難易度はテストの回ごとに変わるため、間違えても減点されない問題数の予測は不可能です。
当たり前のことではありますが、満点もしくは高いスコア獲得を目標とする場合は、一問も落とさない姿勢で取り組みましょう。
TOEIC®のスコア換算法
TOEIC®は、そのまま正当数が点数と直結するわけではありません。しかしどの問題で何問ほど正答していたのか知ることで、次回以降の学習の目安になるでしょう。
TOEIC®にはスコアの換算方法があり、公式の問題集である「TOEIC® Listening&Reading Test」に記載されています。ここでは、素点の換算だけでなく英検など、他のテストとのスコア換算表を紹介します。
参考:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「公式教材・問題集」
素点を換算したスコア表
TOEIC®の素点から換算した各セクションごとのスコア表を見ていきます。
この表から、目標としているスコアがある場合、どの程度の素点が必要なのかが分かるでしょう。
ただし、何度も伝えているように、TOEIC®は統計処理がされるため、あくまでもリスニング・リーディングのスコア換算の目安と考え、参考にしてください。
それぞれのセクションの問題が100問なので、素点を100点として記載します。
リスニングセクション | リーディングセクション | ||
素点 | 換算点範囲 | 素点 | 換算点範囲 |
96-100 | 475-495 | 96-100 | 460-495 |
91-95 | 435-495 | 91-95 | 425-490 |
86-90 | 405-475 | 86-90 | 395-465 |
81-85 | 370-450 | 81-85 | 370-440 |
76-80 | 345-420 | 76-80 | 335-415 |
71-75 | 320-390 | 71-75 | 310-390 |
66-70 | 290-360 | 66-70 | 280-365 |
61-65 | 265-335 | 61-65 | 250-335 |
56-60 | 235-310 | 56-60 | 220-305 |
51-55 | 210-280 | 51-55 | 195-270 |
46-50 | 180-255 | 46-50 | 165-240 |
41-45 | 155-230 | 41-45 | 140-215 |
36-40 | 125-205 | 36-40 | 115-180 |
31-35 | 105-175 | 31-35 | 95-145 |
26-30 | 85-145 | 26-30 | 75-120 |
21-25 | 60-115 | 21-25 | 60-95 |
16-20 | 30-90 | 16-20 | 45-75 |
11-15 | 5-70 | 11-15 | 30-55 |
6-10 | 5-60 | 6-10 | 10-40 |
1-5 | 5-50 | 1-5 | 5-30 |
0 | 5-35 | 0 | 5-15 |
上記の表を参考に、獲得した点数を換算点範囲に当てはまると、大体の獲得した点数を知ることができます。
たとえば、リスニングセクションで素点76~80点を獲得していた場合、点数換算すると350点、リーディングセクションで素点71~75点を獲得していた場合は320点となります。
TOEFL iBT®︎や英検とのスコア換算表
次に、TOEFL iBT®︎や英検とのスコア換算表を紹介します。自身の英語力を知るための参考として活用してください。
TOEIC®L&R | 英検 | TOEFL iBT®︎ | ||
Listening | Reading | L+R | ||
490点〜 | 455点〜 | 945点〜990点 | 1級 | 95点~120点 |
400点〜485点 | 385点〜450点 | 785点〜935点 | 準1級・1級 | 72点~94点 |
400点〜485点 | 385点〜450点 | 785点〜935点 | 準1級・1級 | 72点~94点 |
275点〜395点 | 275点〜380点 | 550点〜775点 | 2級・準1級 | 42点~71点 |
110点〜270点 | 115点〜270点 | 225点〜540点 | 準2級・2級 | – |
60点〜105点 | 60点〜110点 | 120点〜215点 | 3級・準2級 | – |
この表からわかるように、TOEIC®での785点以上の獲得は、英検準1級~1級と同レベル、TOEFL iBT®︎の72~94点と同レベルのスコアと捉えることができます。
しかし、テストによりシステムや難易度が異なるため、必ずしも英検やTOEFL®で同等の結果になるとは限らない点は留意しておきましょう。
参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表」
参考:文部科学省「大学入試英語成績提供システム参加予定の資格・検定試験とCEFRとの対照表」
しっかり準備してTOEIC®高得点を目指そう
TOEIC®では配点に関して、統計的な処理の詳細は公表されていません。しかし、配点の仕組みを理解すると、点数が集中しているパートがある程度は分かってきます。
今回紹介したスコア換算表の点数を目安に英語力をつけ、万全の準備をして高得点を目指しましょう。
「プレゼンス」なら、短期間でTOEIC®の点数を上げられる
「プレゼンス」なら最短2カ月で英語力を伸ばし、スコアを上げることが可能です。
「プレゼンス」では、一人ひとりのレベルに合わせたTOEIC®スコアアップのためのコースを展開しています。
コースは目標スコア別に分かれており、600点・750点・900点の3種類となります。
「プレゼンス」は、あなたの学習環境や弱点に合った学習スケジュールを提案し、目標スコアの達成に向けたサポートとなるカウンセリングも受付中です。
「忙しくて勉強する時間を作るのが難しい」「長年勉強していても全く英語力が伸びない」といった悩みを持つ人は、まずは「プレゼンス」に相談してみませんか。
20年間で27,000人超の卒業生を輩出している「プレゼンス」が、あなたのTOEIC®目標スコア達成を全力でサポートします。
TOEIC®︎ L&R・TOEFL iBT®︎効果的な英語学習のティップスと最適な学習プランを英語コーチがご提案!
→無料カウンセリングのご予約はこちら