学習コラムColumn
「TOEIC®のスコアには2年の有効期限がある」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。実際はTOEIC®のスコアには、有効期限はありません。
TOEIC®のスコアは就職時や転職時に重要視されることが多いです。
転職サイトなどの求人に「TOEIC®700点以上」など、TOEIC®スコアを応募要件として明記している企業も目にします。TOEIC®のハイスコアを持つ人は、履歴書に書いてアピールした経験もあることでしょう。
しかし、過去に取得したスコアでは、履歴書に記載したとしても必ずしも企業から評価してもらえるとは限りません。
本記事では、就職・転職活動に活用する際に知っておきたいTOEIC®にまつわる期限についてお伝えします。
TOEIC®関連で期限があるものは?
TOEIC®を受験するまたはスコアを活用する際は、以下の3つの期限に注意しましょう。
- スコアの有効期限
- 公式認定証の発行期限
- TOEIC®申し込み期限
TOEIC®スコアを履歴書に書く際は、「スコアの有効期限」に注意が必要です。
また、公式認定証を失くして再発行をしたい場合にも期限があります。
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「公式認定証・デジタル公式認定証の形式」
TOEIC®のスコアの有効期限
TOEIC®試験は、公開テスト(個人)とIPテスト(団体)の2種類があります。
公開テストの場合、試験から30日以内にスコアが記載された公式認定証が自宅に郵送されます。また、デジタル公式認定証の場合は試験日から19日後に発行されます。
IPテストの場合、国際ビジネスコミュニケーション協会がテスト資材を受領した日を1営業日目と起算して、翌営業日の15時からダウンロードできます。
ここではTOEIC®のスコアの有効期限について詳しく解説します。
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「テスト結果について」
TOEIC®公式のスコア期限
結論からいうと、TOEIC®スコアに有効期限はありません。
公開テストを受験した際の公式認定証およびIPテストを受験した際のテスト結果のいずれにも有効期限は設けられていません。
有効期限はないものの、古いスコアは必ずしも現在の英語スキルを証明するものではありません。英語を勉強していた学生時代に取ったスコアと、社会人になり英語に触れていない状態の現在の英語スキルとは差が出てしまっているでしょう。
TOEIC®を主催するIIBC公式サイトでは「英語力は時間の経過とともに向上または低下する可能性があります」と書かれています。
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「公開テスト よくあるご質問」
TOEIC®活用場面での目安期限
TOEIC®スコアに有効期限はありません。しかし、スコアを活用する場面や提出先によっては、提出可能なスコアに条件が付くことがあります。
ここでは、就職や転職で企業が採用時に求めるスコアの条件および、大学院進学で大学が求めるスコアの条件について具体的に解説します。
就職・転職活動で活用する場合
企業によっては、現在の英語力を正確に把握するため、直近1~2年以内のスコアが求められる場合があります。
履歴書にスコアを記載する際は、TOEIC®の取得した年を記載するのが一般的です。企業によっては取得した年から時間がたったスコアは現在の実力ではないと判断する会社もあるため、注意が必要です。
特に英語を日常的に使う業種であれば、採用にはTOEIC®スコアをより重視するでしょう。転職サイト大手のリクルートエージェントによると、スコアの有効期限の目安は2年です。
また、履歴書に書いて評価されるスコアは企業によって異なります。一般企業であれば600点から、外資系やグローバル企業であれば700点からが評価される目安の点数だといわれています。
関連記事:プレゼンス「TOEIC®を就職活動前に受けるべき5つの理由|何点から有利になるか 」
関連記事:プレゼンス「TOEIC®は転職時に有利になるのか? 点数別の評価まとめ」
大学院進学で活用する場合
大学院によっては、入試でTOEIC®スコアの提出が求められます。その場合、一般的に入試前の2年間に取得したTOEIC®スコアを有効とする場合が多いです。
大学院入試でTOEIC®スコアの提出を求めるケースには次の2つの場合が一般的です。
- 基準以上のTOEIC®スコアを取得していれば英語試験が免除される
- 書類審査でTOEIC®スコアの提出を求める
参考として、以下の大学院では入試前の2年間に取得したスコアが入試で有効となります。
大学院 | スコアの有効期限 |
---|---|
大阪大学大学院工学研究科 | 2年以内 |
九州大学大学院システム情報科学府 | 2年以内 |
京都大学大学院理学研究科 | 2年以内 |
大学院の研究では、英語論文の読み書きや英語での授業が多くなるため、英語力が必須といえます。
あくまで目安ですが、文系大学院なら750点、理系であれば700点を目指すとよいでしょう。
参照:大阪大学大学院「2024年度 大阪大学大学院工学研究科 博士前期課程 推薦入学特別選抜 学生募集要項 <2024年4月入学>」
参照:九州大学大学院「システム情報科学府|入学案内」
参照:京都大学大学院「理学研究科物理学・宇宙物理学専攻|大学院入試・修士課程」
TOEIC®の公式認定証の発行期限
TOEIC®のスコアに有効期限は設定されていませんが、公式認定証の再発行には期限があります。試験日から2年以内であれば再発行が可能です。
企業によっては、就職時や転職時に公式認定証の原本やコピーの提出を求められることがあります。試験日から2年を超えてしまった公式認定証を紛失してしまった場合、再発行ができず再受験しなければなりませんので注意してください。
TOEIC®試験の申し込み期限
TOEIC®試験はほぼ毎月開催されていますが、スコア結果は試験日には分かりません。また、公式認定証が郵送されるまで時間がかかります。デジタル版の公的認定証でも、スコア結果の開示に19日はかかるため、余裕を持って申し込む必要があるでしょう。
例えば、就職や転職でTOEIC®スコアが必要な場合、企業に提出する期限から逆算して申し込む必要があります。
TOEIC®試験の申し込み期限
TOEIC®試験の申し込み期限は、実施回によって多少の差がありますが、試験日の約40日前です。TOEIC®の公式サイトに年間の試験スケジュールと申し込み期限が一覧で表示されています。
TOEIC®試験はほとんど毎月開催されていますが、特定の日までにスコア結果が欲しいという場合には、特に申し込み期限に注意しましょう。
また、実施回によって受験地が異なるため、受験する実施回が希望の受験地で開催予定であるかも確認しておきましょう。
受験申し込みには、TOEIC®申込サイトでの会員登録が必要です。初めて受験する場合、もしくは最終ログイン日から10年以上経過している場合、再度会員登録が必要です。
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「テスト申込」
TOEIC®支払い期限
受験料の支払い方法には、2023年5月現在、クレジット決済、コンビニ決済、楽天ペイの3つがあります。コンビニ決済の場合、支払い期限は申込日を含めて2日間です。
他の公開テスト(TOEIC® S&W、TOEIC® Speaking、TOEIC® Bridge L&R、TOEIC® Bridge S&W)の場合、申込日を含めて3日間です。
TOEIC®の受験への学習開始目安
先述したように、TOEIC®のスコアは、受験当日には分かりません。スコアのみであれば、試験から17日後にインターネット上で確認可能です。公式認定証は、試験から30日以内にまでに受験者本人宛に親展封筒で発送されます。
特定の日までにスコア結果が欲しいという場合には、スコア結果を受け取る日から逆算して受験日を検討しなければなりません。TOEIC®受験だけではなく受験前の学習期間も含めるのであれば、さらに綿密な計画が必要でしょう。
例えば、TOEIC®650点から800点へスコアアップし、ある企業の採用試験を受けるために12月23日に履歴書の発送をしたい場合は、以下のようなスケジュールが考えられます。
タスク | 日付 | 次のステップまでの目安の期間 |
---|---|---|
学習開始 | 4/9 | 6ヶ月 |
受験申し込み | 10/9 | 45日 |
受験 | 11/23 | 30日 |
スコア受け取り/履歴書発送 | 12/23 | - |
スコアを650点から800点まで上げたい場合の目安の学習時間は、500時間です。1日3時間勉強すると仮定すると、約6ヶ月となります。そのため、余裕をみて4月から学習を開始するといいでしょう。
先述したように、公式認定証は試験から30日以内に郵送されるため、30日に設定し、申し込み期限は試験日の約40日前が多いので、多少バッファを持たせて45日としています。
志望企業が求めるスコアが現在の自分のスコアより高い場合、スコアアップの学習時間を十分に確保して、履歴書送付期限に間に合うように計画しましょう。
TOEIC®の期限に注意して採用に有利な履歴書を作成しよう
本記事では、履歴書に記載するTOEIC®スコアを有利に働かせるために知っておきたいTOEIC®にまつわる期限についてお伝えしました。
TOEIC®を受験する際やスコアを利用する際は、以下の3つの期限に注意しましょう。
- スコアの有効期限
- 公式認定証の発行期限
- 申し込み期限
スコアの有効期限は特に定められていませんが、企業の募集要項や大学院の入学試験要項から判断すると、試験からおおよそ2年以内のスコアであれば、就活や入試で有効といえるでしょう。
就活や入試などの目的がなくても、2年ごとにTOEIC®を再受験して、定期的に自分の英語力を測るバロメーターとしてTOEIC®を活用することも可能です。
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