学習コラムColumn
日常生活やグローバルビジネスにおいて、活きた英語力を測定する世界共通のテストがTOEIC®︎です。
合計10〜990点の5点刻みで評価され、英語を母国語としない人が客観的に自身の英語力を測れます。
就職・転職活動においても、企業の多くがTOEIC®︎のスコアを英語力の指標として活用しています。
この記事では、TOEIC®︎700点がどのようなレベルに相当するのか、企業における評価や、2ヶ月で獲得する勉強方法ついて解説します。
700点を獲得した人に勉強時間や方法、履歴書に書いたかのアンケートも実施しているので参考にしてください。
TOEIC®︎700点のレベルは?
まず、TOEIC®︎700点のレベルはどの程度のものでしょうか。
TOEIC®︎700点は、平均点以上のスコアに位置します。
過去10年のTOEIC®︎の平均スコアは612.6点であり、一般的な大学生レベルの英語力を持ち合わせていれば600点に到達します。
平均スコアを超えているTOEIC®︎700点は履歴書に書いて評価される点数です。
英検なら準1級レベル
文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」によるとTOEIC®︎700点は英検準1級に該当するとされています。
外国語学習者の習熟度レベルを示す国際的な指標のCEFRではB2〜B1の間のレベルです。
B1とは「通訳に頼る必要のない言語使用者」で、以下のような英語レベルです。
- 仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる
- その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる
- 身近な話題や個人的 に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる
TOEIC®︎700点の英語スキルは?
「英語活用実態調査2019」によると、ビジネスパーソンの現在の仕事での英語スキルについての質問で、以下のように回答しています、
- 800点以上は「海外赴任ができる」
- 600〜800点未満が「取引先/海外支店とメールでやり取りができる」
- 600点未満は「挨拶ができる」
TOEIC®︎700点は600〜800点未満にあたるため、「簡単な業務連絡などが出来る」「取引先/海外支店とメールでやり取りが出来る」というのが一般的な業務でしょう。
欧米への海外出張を通訳なしでいく場合や、海外赴任はTOEIC®︎800点以上必要と言えるでしょう。
TOEIC®︎700点に必要な目安の勉強時間
オックスフォード大学出版は、TOEIC®︎の教員向けに勉強時間の目安を示しています。
縦:現在の点数
横:目標の点数
項目 | 350点 | 450点 | 550点 | 650点 | 750点 | 850点 | 950点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
250点 | 200時間 | 425時間 | 700時間 | 950時間 | 1,150時間 | 1,450時間 | 1,750時間 |
350点 | - | 450時間 | 700時間 | 700時間 | 950時間 | 1,225時間 | 1,550時間 |
450点 | - | - | 225時間 | 450時間 | 700時間 | 1,250時間 | 1,550時間 |
550点 | - | - | - | 225時間 | 450時間 | 725時間 | 1,050時間 |
650点 | - | - | - | - | 225時間 | 500時間 | 825時間 |
750点 | - | - | - | - | - | 275時間 | 600時間 |
850点 | - | - | - | - | - | - | 325時間 |
上記表によると550点台から750点台を目指す場合、およそ450時間の勉強時間が必要になります。
全く英語ができない状態(250点)からでは1,150時間の勉強が必要なため、まずは平均スコアである600点台に到達できるようスケジュールを組むのが得策です。
- 450点からは700時間
- 550点からは450時間
- 650点からは225時間
600点台から700点台を目指すなら225時間が目安で、1日3〜4時間勉強した場合で2ヶ月程度かかります。
700点台の人に勉強時間を調査
現在TOEIC®︎スコア700点を保持している42人に「獲得までに合計何時間勉強したか」のアンケートを実施しました。
1日の勉強時間 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
0時間(していない) | 3 | 7.14% |
1~50時間未満 | 11 | 26.19% |
50~100時間未満 | 9 | 21.43% |
100~300時間未満 | 13 | 30.95% |
300~500時間未満 | 4 | 9.52% |
500時間以上 | 2 | 4.76% |
総計 | 42 | – |
アンケート結果では「100〜300時間未満」が13人で全体の30.95%と最も多いという結果になりました。
「1〜50時間未満」は11人で7.14%おりますが、これはすでに英語の基礎知識がある人が一定数いるためでしょう。
80%以上の人が300時間未満の勉強時間を確保しています。
TOEIC®︎700点の企業による評価は?
TOEIC®︎700点の企業の評価はどの程度のものでしょうか?
一般社団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「英語活用実態調査2019」によると社員・職員に期待するTOEIC®︎平均スコアは以下の通りです。
項目 | 新入社員 | 中途社員 | 技術部門 | 営業部門 | 海外部門 |
---|---|---|---|---|---|
TOEIC®︎ L&R | 535点 | 560点 | 560点 | 575点 | 690点 |
TOEIC®︎700点は企業が社員・職員に期待する平均スコアを全て上回っており、海外部門においても評価は高いと言えます。
また要件・参考とするTOEIC®︎スコアは新卒採用で545点、英語を使用する部署の中途採用でも620点であるため、TOEIC®︎700点は新卒・中途共に有効に働きます。
昇進・昇格や資格手当は?
「英語活用実態調査2019」によるとTOEIC®︎700点は昇進・昇格や資格手当に影響します。
例えば、従業員数10,000〜49,999人の商社において、係長・主任クラスではTOEIC®︎700点が昇進・昇格のスコアになります。
一般的に資格手当の多くは、TOEIC®︎800点以上が必要ですが、一部企業ではTOEIC®︎700点が資格手当の条件とされることもあります。
昇進・昇格、資格手当にTOEIC®︎が影響することから、高スコアは年収アップにもつながる可能性があります。
TOEIC®︎700点以上が求められる仕事
TOEIC®︎700点以上の英語が求められる仕事には、外資系企業やパイロット、秘書、ファンドマネージャーなどがあります。
外国人との英語によるコミュニケーションが必要な仕事や、英語での情報収集が活発にされている業界での仕事は、TOEIC®︎700点以上が求められます。
TOEIC®︎700点は履歴書に書く?
TOEIC®スコア700点を保持している42人に「TOEICの点数を履歴書に書いたか」のアンケートを実施しました。
スコア | 人数 | 履歴書に記載した人数 | 履歴書に記載した割合 |
---|---|---|---|
700~795点 | 42人 | 24人 | 57% |
700〜795点では42人中24人が記載し、履歴書に記載した割合は57%で半数を超える人が記載しています。
意外と履歴書に記載した人が少ない原因は、履歴書を書くタイミングでなかった方が多くいたためです。
- 記載した人:24人
- 転職・就職に活用しない人:11人
- その他:7人
すでに就職している人や自分の実力を測るためなど、転職・就職に活用しない人が11人いたため、履歴書に記載した割合は下がっています。
履歴書に記載した理由は以下のようなものです。
- 英語が必要な会社だったので就活の際に記載した
- 英語に関わる職種でしたので、記載した
- やっと700点越えたので、希望する貿易事務の目安をクリアしている証明の為に記載した
一方で記載しなかった理由は以下です。
- 800点を超えたら書こうと思ったが、超えなかったから
- 特に必要のない職場だった
さらに高いスコアである800点を掲載の目安にしている方もいますが、TOEIC®︎700点を就職や転職で活用した人は実際にはかなり多い印象です。
TOEIC®︎700点を取っている人の勉強方法
TOEIC®︎700点を獲得した人の勉強法とはどのようなものでしょうか?
実際にTOEIC®︎700点を獲得した人にアンケートを実施しました。
- 英字新聞を毎朝通勤前に読み、通勤時間に英語のラジオ・英語のニュースを聞くことを1ヵ月程度継続した
- TOEIC対策問題集を買って模試部分を本番の時間で解いてから復習して間違ったところを覚えたり、テスト前日は解き直したりした
- 大学が国際系だったので常に英語に触れていたからリスニングの練習になっていた
- TOEIC対策の勉強会に毎週末参加して、回答のコツや正解への考え方、モチベーション維持に役立てた
- 文法が苦手なので直前1ヶ月は繰り返し公式問題集を時間を計って学習した
- ひたすら頻出単語を暗記、TOEICの問題を解説しているYouTube動画を視聴、寝るときもラジオ感覚で英語のリスニング問題を流して勉強した
- フィリピン留学中に勉強した
TOEIC®︎で700点台では英語の知識がある人が多く、リスニング教科では通勤時間に英語のラジオ・英語のニュースや英字新聞を活用する人が目立ちました。
リーディングでは過去の問題集を繰り返し勉強して、頻出問題を完璧に暗記するなどの勉強法を実践しています。
リーディングでは読み解く速度も求められるため、本番と同様の時間で問題集を解いている方もいます。
また、大学が国際系であったり留学経験があったりなど、英語を学ぶ環境が整っている人も数名いました。
TOEIC®︎700点を2ヶ月で取る方法
現在600点台の方が2ヶ月で100点アップを想定し、TOEIC®︎700点を取る方法を解説します。
学習プランをたてる
まずは700点を取るための目標設定をし、学習時間をどの程度確保すれば良いのかを計算します。
現在600点台の方は225時間の勉強で700点台にスコアアップできると仮定すると、1日に毎日3.5時間の勉強が必要です。
最低でも1日3.5時間の勉強時間は確保しましょう。
模試を受ける
勉強を始めた早い段階で模試を受け、自分が苦手とする弱点を分析しましょう。
単語や文法を理解する速度や、リスニング力、長文を素早く読み取る力など、どこが弱点かを把握して重点的にウィークポイントを克服します。
また、可能であれば何度か受験をして、受験に慣れておくことも重要です。
TOEIC®︎公式問題集を解く
公式問題集を本番形式で時間通りに解きましょう。
正解数とスコアの換算表が掲載されているので、現時点でのスコアがおおよそ分かります。
目標の700点までに必要な正答率(7~8割)を目指し、簡単なパートは確実にとりながら反復します。
問題を解く理想的な時間配分も計算し、単語・文法・リスニング・リーディングで苦手な部分を重点的に勉強しましょう。
短期でスコアUPなら英語コーチングを利用
2ヶ月という短い期間でスコアアップを目指すなら英語コーチングを利用するのも良いでしょう。
TOEIC®︎試験で大切なのはモチベーションの維持です。
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コーチやクラスメイトとの学習でモチベーションを保ち、2ヶ月で100点以上のスコアアップするスケジュールを組んで共に目標へ向かい歩みます。
基礎力→得点力→本番力と目標スコアに近づけるプランを組んでくれたり、TOEIC®︎600点台から700点台の飛躍をサポートしてくれます。
TOEIC®︎700点は企業の評価◎ 2ヶ月でスコアアップを!
700点は「簡単な業務連絡などが出来る」「取引先/海外支店とメールでやり取りが出来る」といった基礎的な英語力ではありますが、企業が求めるスコアを超えており評価は高いと言えます。
600点台から700点台へ2ヶ月でスコアアップすることも可能なので、しっかりとした学習プランとモチベーションを維持してチャレンジしてみましょう。
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