通訳案内士試験 ~英語1次試験突破の最短ルート~

2020年の東京オリンピック開催が決まって以降、

「通訳案内士とはどんな資格ですか?」

と質問を受けることが増えたように感じます。
そこで、今回はこの通訳案内士について項目毎にご説明したいと思います。
 
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■資格名

以前まで、この仕事はおもに「通訳ガイド」と呼ばれ、免許を申請するシステムでした。
しかし法改正により、2006年4月からは「通訳案内士」の名称で、資格職へと変わりました。

 

■語学系唯一の国家資格

試験は1年に1回。
受験に学歴、年齢関係なく、2010年には14歳の最年少合格者もいたとのこと。
筆記試験だけでなく口述の試験もあり、難易度の高い試験です。
また、語学力だけでなく、日本の地理や歴史、文化、産業に関する深い知識も求められます。

■試験内容

・外国語による筆記試験(2時間)
英文読解、英語総合問題(下線部訳、客観式、穴埋め問題)、時事・ガイド用語、日本事情関連英作文、和文英訳、マークシート含む

・日本語による筆記試験(全て、マークシート式、各科目40分ずつ)
日本地理、日本歴史、産業、経済、政治及び文化に関する一般常識(一般常識)の3科目

■合格率

27年度の試験結果を見ると、全体の合格率は19.3%と、二年連続で低下しました。
国が観光立国を目指し、東京オリンピックもあるなかで受験者数が増加しているため、合格率が低下している可能性があるようです。
統計結果を見るとわかりますが通訳案内士試験では、一次試験で約8割もの人が脱落しています。
逆に、2次試験では3分の2以上の人が合格する場合が多く、勝負は1次試験と言えそうです。

 
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■合格基準点

・外国語による筆記試験:平均点が60点で70点以上を合格

・日本語による筆記試験:平均点が60点で60点以上を合格

ただし、平均点が60点を下回る場合は、合格基準点は調整される
(2008年度の日本歴史は40点台でも合格)

平成26年度の試験から、TOEIC840点、または、TOEICスピーキングテスト150点、

または、TOEICライティング150点のいずれかに達していれば、

通訳案内士試験の英語第一次試験を受験せずに通過できることができるようになりました。

 

今まで英検1級、または、通訳案内士試験の英語筆記試験に合格できないと英語第一次試験を通過できなかったので、

TOEICでの一次試験免除はその他と比べ比較的容易な選択肢となりそうです。

英語第一次試験の難易度としては、

英検1級>通訳案内士試験英語第一次試験>TOEICと考えられます。(ただし、企業等が個別で実施するIP試験は対象外。)

 

■英語以外の科目免除

・総合又は国内旅行業務取扱管理者の保有者は、日本地理が免除

・歴史能力検定の日本史1級又は日本史2級の保有者は、日本歴史が免除

・一次試験での合格科目は翌年のみ免除の権利が与えられる
→この免除を最大限に利用すると、一次試験は、一般常識のみ受験すればよいことになる

 

■仕事は?

資格を取得した後は、フリーランスで仕事をする人がほとんど。
日本観光通訳協会や旅行代理店などに通訳案内士として登録することによって、仕事を紹介してもらえる。

働き方はさまざまで、旅行会社に営業したり、通訳の派遣会社に登録するなど、自分をアピールしながら仕事をもらうことになります。

 
 

まずは第一歩として、英語第一次試験の免除に向けてTOEICの勉強をはじめてみるのも手ですね。

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(文責:吉田)