TOEIC®の社会人の平均点は? 目指したい目標点数と勉強方法を解説

勉強している社会人の画像

TOEIC®︎は国際ビジネスコミュニケーション協会が実施している英語コミュニケーション能力を測るテストで、多くの社会人が受験しています。

テスト結果は合格・不合格ではなくスコア(合計10〜990点の5点刻み)で表示されるので、現時点での英語力がどれくらいかを正確に把握できます。

TOEIC®︎は約3,000の企業・団体・学校などで採用されており、昇進・昇格や海外赴任者・出張者の選抜基準に用いられることも。

この記事では、社会人の平均点はどのくらいか、目指すべき得点は何点か、勉強方法や勉強時間を解説します。

※個別の出典の記載がない場合、基本的に画像・データは下記ページより引用しています。
参考:【公式】TOEIC Program|IIBC

社会人のTOEIC®平均点|年齢・業種・職業・役職別に解説

一般的に社会人が受験するTOEIC®︎は「TOEIC®︎ L&R」で、リスニング力とリーディング力を測るテストです。

「TOEIC®︎ L&R」には公開テスト(個人受験)とIPテスト(団体受験)があり、それぞれの平均点は異なります。

項目 平均スコア リスニング リーディング
公開テスト 637点 347点 290点
IPテスト 522点 291点 231点

社会人の2020年度の平均点は「公開テスト 全体データ」によると637点、「IPテスト 全体データ」では522点です。

2020年度の公開テスト全体での平均点は620点ですから、社会人に絞った場合の平均点の方が高くなっています。

公開テストとIPテストの違いは、「個人受験」か「団体受験」かだけでテスト自体の難易度は変わりません。

IPテストよりも公開テストの平均点が高い理由は、昇給・昇進や海外赴任などが目標のスキルアップを狙った受験が多く、TOEIC®対策を立て自発的に臨んだ社会人が多いからでしょう。

参考:【公式】TOEIC Program|DAA2021(和文)2021年7月版 2020年度受験者数と平均スコア

年齢別のTOEIC®平均点

次に年齢別のTOEIC®平均点を見ていきましょう。

ここではアメリカのETSが発表している、「2019 Report on Test Takers Worldwide」による年齢と平均点に関するグラフを参照します。アメリカのデータなので日本の状況と全く即している訳ではなく、あくまで参考程度として見ていきます。

年齢別スコア

年齢別では26〜30歳の平均点が647点と、最も高いことが分かります。

一方、20歳以下は504点と最も低く、45歳以上も556点と2番目に低くなっています。

社会人になりたての21〜25歳、社会人として慣れ始めた26〜30歳がTOEIC®スコアの最も高い年齢層です。

参考:2019 Report on Test Takers Worldwide

業種別のTOEIC®平均点

2020年の業種別のTOEIC®平均点を見ていきましょう。

全体テストの業種別データが公開されていないため、「IPテスト企業・団体データ」を用います。
業種別スコア
業種別で最も平均点が高いのは「マスメディア」で656点、次に「鉱業」で639点、最も平均点が低いのは「建設」の455点です。

業務において英語を使う頻度と平均点の高さは比例する傾向にあります。

職業別のTOEIC®平均点

「公開テスト 社会人データ」より、2020年の職種別の平均点を見ていきましょう。
職業別スコア
平均点が最も高いのは「海外」で、729点と他の職種と比較すると1番高い点数です。

次に高いのが「教育」で713点、「法務」が689点、「財務」が688点と続き、逆に平均点が最も低いのが「製造」の549点という結果になっています。

海外勤務のような業務で英語を使用する機会が多い職種ほど、平均点は高い傾向にあります。

役職別のTOEIC®平均点

「公開テスト社会人データ」より、2020年の役職別の平均点を見ていきましょう。
役職別スコア
役職別の平均点は「役員」が673点と最も高く、次点が「派遣社員」で661点、「部長」が651点、最も平均点が低いのは「係長」で611点です。

役職が上がるにつれて平均点が上がる傾向にありますが、係長クラスよりも一般社員の方が平均点が高いという結果が出ております。

TOEIC®で社会人が目指したい目標点数

社会人が目指したいTOEIC®の点数は、働いている企業によって異なります。

また、社内昇進試験としてIPテストが実施される場合には、企業ごとに目標点数が設定されているでしょう。

以下では一般的な社会人が目指したい目標点数を具体的に解説します。

社会人が目指したいTOEIC®の点数

「英語活用実態調査【企業・団体/ビジネスパーソン】2019」によると、企業・団体が社員に求めるTOEIC®平均点は以下の通りです。

項目 企業・団体が社員に求めるTOEIC®平均点
新入社員 535点
技術部門 560点
営業部門 575点
海外部門 690点

近年多くの企業が、グローバル化に対応するために社員へ英語力を求める傾向にあります。

企業が社員に期待するTOEIC®平均点は「技術部門」で560点、「営業部門」で575点、「海外部門」では690点です。

以上の結果から、社会人はまずは600点を目標に設定するのが妥当でしょう。

昇進・昇格に必要なTOEIC®点数

同調査によれば、昇進・昇格において参考要件にされる平均点は以下です。

役職 昇進・昇格で参考要件にされる平均点
係長・主任 515点
課長 530点
部長 565点
役員 600点

すべての企業がTOEIC®のスコアを昇給・昇進の要件にしているわけではありませんが、英語力を重視している企業に勤めている場合には参考要件になることが多くあります。

また、海外出張者・赴任者選抜で参考要件にされるTOEIC®の平均点は以下の通りです。

社員の種別 海外出張者・赴任者選抜で参考要件にされるTOEIC®の平均点
海外出張者 620点
海外赴任者 630点

海外出張や海外赴任の参考要件にされる平均点は620〜630点とそこまで高いわけではありません。

そのため、社会人はまず600点を目指し、さらにそこから620〜630点、700点とスコアを上昇させていくのがベストでしょう。

社会人がTOEIC®で目標点数を取るための勉強方法・勉強時間

社会人がTOEIC®で目標点数を取るための勉強方法や勉強時間を解説します。

以下の表はオックスフォード大学出版局が、TOEIC®︎の勉強を教える教員向けに公表した勉強時間の目安です。

項目 350点 450点 550点 650点 750点 850点 950点
250点 200時間 425時間 700時間 950時間 1,150時間 1,450時間 1,750時間
350点 450時間 700時間 700時間 950時間 1,225時間 1,550時間
450点 225時間 450時間 700時間 1,250時間 1,550時間
550点 225時間 450時間 725時間 1,050時間
650点 225時間 500時間 825時間
750点 275時間 600時間
850点 325時間

参考:Oxford University Press

例えば現在550点の方が650点を目指す場合、約225時間の勉強時間が必要になります。

英語が全くできない250点レベルの方が、650点に到達するには950時間の勉強が必要です。

現在自分がどの程度のスコア帯なのかを把握し、目標点数まで何時間の勉強が必要かを計算してみましょう。

TOEIC®で社会人が目標点数を取る勉強方法

TOEIC®で社会人が目標点数を取るための勉強方法は以下の3つです。

  • 勉強時間を増やす
  • 勉強プランを見直す
  • コーチングを受ける

まずは、十分な勉強時間を確保することが重要です。

その上で、社会人は大学生と違い勉強時間の確保が難しいため、効率よく勉強していけるスケジュールを作成することがより必要となります。

一人で勉強するのが不安であったりモチベーションを保てない方は、コーチングを受けるのもよいでしょう。

コーチングなら一人ひとりのレベルに合わせた最適な学習スケジュールの提案・達成のサポートを行ってくれます。

600点台を所持している社会人の勉強方法

当サイト独自で取得したアンケートデータから、「社会人で600点台の人の実際の勉強方法」をいくつか紹介します。

  • 「まず英語に慣れるために、毎日好きな映画や音楽をひたすら聴いてディクテーションを実施した。公式問題は受験2カ月前から始めた」
  • 「単語帳は高校時代の速読英単語を使い、アプリで通勤時間に勉強した。それ以外は自宅にて、『スタディサプリ』を使って学んだ」
  • 「リスニングは通勤中に聴くことがメイン。テスト2週間前に実践問題に取り組んだ。リーディングはとりあえず過去問。足りない単語力や文法を確認した」

ディクテーションとはリスニングした英語を一語一句書き取るトレーニングです。

平均スコアである600点台の方は通勤中などのスキマ時間を有効に活用していることが分かります。

通勤時間に単語を覚えたり、アプリやWebで学習したりするのも効果的です。

TOEIC®で社会人が目標点数を取る勉強時間

社会人のTOEIC®の目標点数として600点台を設定するのがよいでしょう。

前述したオックスフォード大学出版局の表から、必要な勉強時間を計算してみましょう。

自身の点数 勉強時間の目安
250点 950時間
350点 700時間
450点 450時間
550点 225時間

当サイトでは600〜695点を取得した方に、「合計何時間勉強したか」というアンケートを実施しました。

勉強時間 割合
0時間(していない) 0.00%
1〜50時間未満 22.73%
50〜100時間未満 29.55%
100〜300時間未満 29.55%
300〜500時間未満 6.82%
500時間以上 11.36%

「50〜100時間未満」「100〜300時間未満」が最も多く、6割近くを占めています。

以上の2つのデータから、600点台を目指す場合の勉強時間は、100〜300時間未満が目安となるでしょう。

社会人がTOEIC®の勉強時間を確保するコツ

最後に社会人がTOEIC®の勉強時間を確保するコツを3つ紹介します。

社会人がTOEIC®の勉強をする際に重要になるのは、いかに効率的に勉強時間を捻出するかです。

  • 30分早く起きる
  • 通勤時間を利用する
  • 休み時間を活用する

30分早く起きる

社会人のTOEIC®学習は勉強時間の確保が肝となります。「早起きは三文の徳」というように、朝30分早く起きスッキリした脳で勉強する習慣をつけましょう。

仕事に行く前に勉強することでタイムリミットを設けて勉強することになります。

そのため、時間までに終わらせようと集中できるだけではなく、メリハリをつけて勉強することができるでしょう。

通勤時間を利用する

「英語活用実態調査【企業・団体/ビジネスパーソン】2019」によると「英語を学習する場所(複数回答)」について、「自宅」73.1%に次いで「電車やバスの車内など」が53.8%と多いことが分かりました。

TOEIC®︎スコア800点以上の方では「電車やバスの車内など」の割合が特に多いという結果が出ており、高得点の方ほどスキマ時間をうまく活用しているようです。

車で通勤している場合にはリスニング、電車・バスならリスニングや文法・単語のチェック、スマホやタブレットのアプリで勉強するのが効率的です。

休み時間を活用する

仕事の休み時間に特段することがなく、適当にスマホを眺めて時間を潰す人も多いのではないでしょうか。

休み時間を少しだけでも勉強時間に充てることで、休日の勉強時間を減らすことができます。

ランチを少しだけ早く済ませて空いた時間で勉強するのもよいでしょう。勉強にあてられる時間をできるだけ多く作る努力が大切です。

参照:英語活用実態調査【企業・団体/ビジネスパーソン】2019

社会人はスキマ時間を有効活用しTOEIC®︎高得点を目指そう!

社会人の平均点はどのくらいか、目指すべき得点は何点か、勉強方法や勉強時間を解説しました。

ビジネスパーソンにとってTOEIC®︎の点数が高いことはメリットと言えるでしょう。転職に有利になるだけでなく、昇進・昇給にも良い影響を与える場合があります。

無理に高得点を目標とせず、まずは平均点以上である600点台を目標に勉強の計画を立ててみましょう。

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