TOEIC®Part7の解き方や時間配分、おすすめの問題集は?

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TOEIC®テストの最後のパートであるPart7は、限られた時間の中で膨大な文章を読解する必要があり、非常に難易度が高いパートです。

問題を解く時間が足りず、試験終了5分前にマークシートを適当に塗りつぶして終わってしまった経験もあったのではないでしょうか。

試験時間内にすべての問題を解かなければ、高得点を取得することはできません。TOEIC®Part7の問題形式に慣れ、演習時も問題を解く時間を計測し、速く解くスキルを体得する必要があるでしょう。

本記事では、Part7でスコアが伸び悩んでいる人に向けて、Part7の問題形式、解き方、おすすめの問題集を解説します。

また、リーディングパートで495点満点中400点以上取得した高得点者に実施したアンケート結果についても解説します。高得点者のPart7の学習方法や、実際に学習に使った問題集など、ぜひ今後の学習の参考にしてください。

TOEIC®Part7(パート7)の問題形式

TOEIC®Part7は、長文読解問題です。1つもしくは複数の文書を読み、その文書に関する設問に4つの選択肢から答えを選びます。最も問題数が多く、時間がかかるパートです。

Part7には、3種類の問題形式があります。

  • シングルパッセージ(1つの文書)
  • ダブルパッセージ(2つの文書)
  • トリプルパッセージ(3つの文書)

それぞれ詳しく解説します。

シングルパッセージ

シングルパッセージの問題数は29問です。1つの文書に対して2~3問出題されます。

出題される問題の答えは、ほとんどが文書の内容順に出題されます。例えば、合計2問のシングルパッセージの場合、前半の質問は文書の前半、後半の設問は後半に答えがあります。

ダブルパッセージ

ダブルパッセージの問題数は10問です。2つの文書に対して5問出題されます。

シングルパッセージと同様、出題される問題の答えは、ほとんどが文書の内容順に出題されるでしょう。2つの文書のうち1つのみを読んで答えられる問題と、両方の文書を読まなければ答えられない問題があります。

トリプルパッセージ

トリプルパッセージの問題数は15問です。3つの文書に対して5問出題されます。

ほとんどの問題は1つの文書のみで答えられますが、2つもしくは3つの文書すべてを読まなければ答えられない問題もあるので、注意してください。

TOEIC®Part7で高い得点を取るコツ

TOEIC®Part7で高い得点を取るためには、制限時間内に解ききる力が必要です。特に、900点以上を目指している人は、すべての問題を解くことが必須とされています。800点代を目安としている場合でも、マークシートを適当に塗りつぶして回答する問題はできる限り避けなければなりません。

そのためには、長文読解力と時間配分ができる力が必須です。ここでは、主にすべての問題を解くための具体的なコツについて解説します。

すべての問題を解ききる

すべての問題を時間内に解かなければ高得点は取れません。

リーディングパート(Part5~7)の解答時間は75分です。Part5とPart6をなるべく速く解き、可能な限りPart7を解く時間を確保するのがコツです。

900点以上を目指している場合の時間配分は、Part5とPart6をそれぞれ10分で解き、残りの55分をPart7に費やすのが理想です。Part7は全部で54問あるため、目安として1問1分の速さで解かなければなりません。

目標スコアに合わせた勉強法を選ぶ

書店には、目標スコア別に様々な種類のTOEIC®用の参考書が並んでいます。自分の目標スコアに合わせた単語帳や問題集を選びましょう。

本記事の後半では、TOEIC®のリーディングパートで、495点満点中400点以上を取得した高得点者が実際に使った問題集を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

TOEIC®Part7の時間が足りない場合の対処法

Part7の問題が制限時間内に解けない場合の対処法を4つ解説します。

  • 問題の傾向をつかむ
  • 効率的な解き方をする
  • 時間配分を考える
  • 文法・単語をより定着させる

まずPart7の問題形式や傾向をつかむことから始めましょう。問題形式や傾向に慣れたらPart7の演習問題をこなし、効率的な解き方をマスターしましょう。

問題の傾向をつかむ

よく出題されるジャンルには次のようなものがあります。

ジャンル 具体的な内容例 解答のヒント・コツ
メール 取引先とのやりとり 差出人・宛先や、メールアドレス、日付、タイトルなどもヒントになる
スマホのチャット 同僚とのスケジュールのやりとり カジュアルな表現が多く、投稿の時間等にもヒントがある
広告 商品の広告、求人広告 広告では、流れが大まかに下記のようなっている
・商品広告の場合:商品名、営業日・時間、クーポンなどの特典
・求人広告の場合:求人内容、応募条件、応募方法
告知 社内報、従業員向けの案内 ダブルパッセージやトリプルパッセージで取り上げられやすく、読み手に行動を促すことが多い
記事 新聞や雑誌の記事 記事の内容を要約しているタイトルを理解する
Webページ 商品紹介、雑誌の申し込み画面 ・「記事」と同様にタイトルを理解する必要がある
・ページ上のタブやURLがヒントになる

特に、「記事」のジャンルは内容が固く文章量も多かったり、固有名詞などもあったりするたため苦手としている人も多いです。

問題集を使って、Part7で出題される文書のジャンルや問題にできるだけ慣れて傾向をつかみましょう。

効率的な解き方をする

TOEIC®のPart7の長文読解では、全文を丁寧に読む時間はありません。以下の3ステップで解けるようになりましょう。

読解ステップ 補足説明
1.各文章のインストラクションからテーマを把握する 各文書の最初にあるインストラクション(紹介文)には、e-mailやadvertisementなどのテーマが書かれている
2.文章全体を見て概要をつかむ 全文は読まない。文中の太字や、メールの場合は、宛先・差出人・タイトルを確認して概要をつかむ
3.各問題を読んで文章中から答えを探す 文書の概要がつかめたら、設問を読む。文中から答えが記載されていると推測される箇所の前後の文章を読んで答えを探す。全文は読まない

設問を読む前に、何についての文書なのか概要をざっくりつかみます。その後に各問題を読み、答えが記載されている該当箇所を素早く探さなければいけません。

時間配分を考える

リーディングパート(Part5~7)の試験時間は75分です。先述した通り、理想的な時間配分としては、Part5とPart6をそれぞれ10分で解き、残りの55分をPart7のために確保できると良いでしょう。

Part7の理想的な時間配分は、シングルパッセージ29問を25分、ダブルパッセージとトリプルパッセージ25問を30分です。

全問解答するためには、1問1分を目安に解かなければいけません。解答に1分以上かかりそうな場合は、任意の選択肢にマークし、次の問題に進むのも1つの方法です。

関連記事:プレゼンス「TOEIC®パート別時間配分のポイントと時間配分を意識する3つのコツ」

文法・単語をより定着させる

高得点を目指すのであれば、高校英語レベルの文法力と単語力が必要です。読解のスピードは文法の知識、単語力に比例します。

自分の目標スコアに対して文法の知識や、単語力が不足していると感じる人は、Part7の学習の前に、TOEIC®用の文法問題集と単語帳を1冊ずつマスターすることをおすすめします。

関連記事:プレゼンス「TOEIC®の文法問題の対策は?勉強法やおすすめの参考書を紹介」
関連記事:プレゼンス「TOEIC®の頻出単語は?スコア別おすすめの単語帳や単語の覚え方を解説」

TOEIC®Part7の高得点者に聞いてみた

TOEIC®リーディングパートで495点満点中400点以上を取得した高得点者30名に、アンケートを実施しました。ここでは、そのアンケート結果を紹介します。

取り入れられそうな勉強法があれば、積極的に実践しましょう。

実践した勉強法

TOEIC®リーディングパートで400点以上取得した高得点者が、TOEIC®Part7で高得点を得るために実践した勉強法には以下のようなものがありました。

  • 出題傾向をつかむために、ネット上の予想問題や演習問題を数多く解く
  • 普段から英語ニュースサイトや英字新聞に触れるようにし、イディオムや広告・告知記事の表現方法に慣れる
  • 大量に読んで大量に処理する速読練習を実践する
  • Part7の設問を先読みしてから文書をスキャニングする練習をする(スキャニングとは、文章の中から必要な情報を拾い出すこと)
  • パラグラフごとに要点をまとめる練習によって、各パラグラフの主題や情報の流れを把握し、全体の構造を理解できるようになった
  • 時間を計りながら過去問を解き、1問1分で解答できるように訓練した

アンケート結果を見ても、多くの高得点者が練習問題を数多く解きながら、Part7の効率の良い解き方と解くスピードをマスターしていることが分かります。

実際に使った問題集・アプリ

TOEIC®リーディングパートで400点以上取得した高得点者が実際に使った問題集・アプリの一覧です。

問題集・アプリ 名称
問題集 公式TOEIC®問題集
TOEIC® L&Rテスト 究極の模試600問+
極めろ! リスニング解答力 TOEIC® L&R TEST
TOEIC® L&Rテスト 文法問題 でる1000問
はじめての新TOEIC®テスト全パート教本
メガドリル TOEIC® TEST リーディング Part 7
TOEIC® L&R TEST 出る単特急シリーズ
アプリ スタディサプリENGLISH
TOEIC®テスト対策アプリ/無料スコア診断 – Santa – AI TOEIC®
YouTube
英語勉強アプリmikan

アンケートに回答した30人中13人が、公式TOEIC®問題集を使って学習していました。公式TOEIC®問題集は、TOEIC® Programを開発するETS®が制作しています。

公式TOEIC®問題集は本番試験と同じレイアウトで構成されており、本番試験に慣れるには最適です。また、スコア換算表が掲載されているため、自分のスコアを予想できます。

点数別|TOEIC®Part7おすすめの問題集

TOEIC®用の問題集の中でも、TOEIC®︎総得点で600点以上を目指す人向けに、Part7対策に特化したおすすめの問題集を紹介します。

600~800点を目指す

600〜800点を目指す人向けのTOEIC®Part7の問題集は以下の3冊です。

書籍名 特徴
新形式問題対応 改訂版 世界一わかりやすい TOEIC®テストの授業[Part7 読解] 頻出語句の解説やPart7の解き方を詳しく解説している、初心者~中級者向けの問題集
TOEIC® L&R TEST 初心者特急 パート7 Part7の頻出英単語やフレーズを数多く収録している初心者向けの問題集
TOEIC® L&Rテスト 正攻法で攻めるパート7読解問題 英文の読み方に焦点をあてた教材。英文構造の理解が不足している人、英文の返り読みをしてしまう人におすすめ

特にPart7の解き方からマスターしたい人におすすめしたい書籍です。

800点以上を目指す

800点以上を目指す人に向けたTOEIC®Part7の問題集は以下の3冊です。

書籍名 特徴
TOEIC® L&Rテスト 精選模試 リーディング3 TOEIC®公開テストより難易度が高い問題が多く、上級者向け
TOEIC® L&Rテスト Part 7を全部読んでスコアを稼ぐ本 試験時間内に正確に長文を読む力をつけるためのノウハウが詰まった1冊
極めろ! リーディング解答力 TOEIC® L&R TEST PART7 Part7のみを486問収録しており、演習問題量が多い。Part7の問題形式に慣れることができる

初心者よりもPart7の解き方を理解しており、問題を数多く解いてPart7を攻略したい人におすすめです。

TOEIC®Part7は全問解くことを目標にし、レベルに合わせた対策を

本記事では、Part7のスコアが伸び悩んでいる人に向けて、Part7の問題形式、解き方、おすすめの問題集を解説しました。

TOEIC®リーディングパートで400点以上取得した高得点取得者のアンケート結果を見ると、過半数の人が公式TOEIC®問題集で学習しています。

公式TOEIC®問題集は、本番試験と同じレイアウトで構成されているため、本番試験に慣れるには最適な問題集といえます。

Part7でスコアが伸び悩んでいる人は、本記事で紹介した問題集を使ってPart7の問題形式に慣れ、解き方をマスターしましょう。問題形式と解き方をマスターした上で、問題を解く時間を計測し、解くスピードを意識しましょう。

TOEIC®試験対策はコーチングで効率的な勉強ができる「プレゼンス」を使おう

TOEIC®Part7は、限られた時間の中で膨大な文章量を読解する必要があり、多くの受験者が苦手意識を持っているパートです。

制限時間内に解くためには、効率の良い解き方を習得しなければなりません。多くの問題集で解き方について解説されていますが、独学での習得はなかなか難しいのも事実です。

独学での習得が難しいと感じたら、ぜひ英語スクール「プレゼンス」の無料カウンセリングを受けてみてください。

カウンセリングでは、効果的な学習ティップスをお伝えするとともに、あなたの学習環境や弱点に合う最適な学習スケジュールの提案・達成のサポートを行います。

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