TOEIC® IPテストとは?TOEIC® 公開テストとの違いやメリットを紹介

試験を受けている複数人の画像

TOEIC®テストには、公開テストとは別にIPテスト(団体特別受験制度)があります。団体が任意に試験日や試験会場を設定でき、受験費用も団体価格であるため、公開テストと比べて低価格での受験が可能です。

本記事ではTOEICのIPテストと公開テストの違いに焦点を当てながら、IPテストのメリットについて詳しく解説します。

ご自身が所属する企業や学校でIPテストの実施予定があれば、ぜひ本記事を参考に受験を検討してみてください。

TOEIC®IPテストとは

TOEIC®IPテストは、企業や学校などの団体が主催するTOEIC®試験です。IPテストを実施する団体に所属していれば受験できます。

IPテストには、公開テストと同じマークシート方式とオンライン方式の2種類があります。オンライン方式は、PCを使ってオンライン上で受験できます。

オンライン方式は、昨今のリモートワークの普及に即したサービスです。「オンラインの社内研修でテストを実施したい」「団体で集まって受験するのが難しい」といった企業や学校などのニーズにマッチしているといえます。

IPテストは、受験者にとってもメリットが大きいでしょう。公開テストのように試験会場に出向く必要がなく、PCを使って24時間いつでも受験できるため、受験の負担が少なくて済みます。

TOEIC®IPテストとTOEIC®公開テストとの4つの違い

TOEIC®IPテストは、公開テストと比べて受験に必要な時間、コスト、労力が少なく、団体の主催者と受験者双方にメリットがあります。

以下は、公開テストとIPテストの違いをまとめた表です。

項目 公開テスト IPテスト(ペーパー) IPテスト(オンライン)
試験主催者 IIBC(一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会) 企業や学校、英会話スクールなどの団体 企業や学校、英会話スクールなどの団体
開催場所 全国の指定試験会場 団体指定の場所 団体指定の場所・受験者の自宅など
試験実施回数/年 10回程度(主に日曜日) 制限なし(平日実施も可能) 制限なし(平日実施も可能)
受験申込期間 受験日から約1カ月半前 指定なし 指定なし
受験費用 7,810円(税込) 4,230円(税込) 4,230円(税込)
試験方式 マークシート方式のみ マークシート方式 オンライン方式
試験問題内容 試験ごとに新規作成 過去の問題 過去の問題
試験問題数 Listening100問/Reading100問 Listening100問/Reading100問 Listening45問/Reading45問
スコア証明書 公式認定証(紙)
デジタル公式認定証※2023年4月~
・スコアレポート
・スコアロースター
スコア結果をPDFでダウンロード可能
試験日からスコア発表までの日数(目安) Web上:17日
公式認定証(紙):30日
デジタル公式認定証:18日
テスト資材受領日から5営業日後に発送 試験直後にWEB上で確認できる

※2023年6月現在の情報です。

それでは、IPテストと公開テストの大きな違いを4つ、それぞれ詳しく解説します。

参照:一般財団法人国際ビジネスコニュニケーション協会「年間テスト日程」
参照:一般財団法人国際ビジネスコニュニケーション協会「テスト結果」
参照:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC Listening & Reading Test・TOEIC Bridge Listening & Reading Tests(テスト実施後)|団体のご担当者様」

TOEIC®IPテストと公開テストの違い①|主催者

TOEIC®IPテストと公開テストでは、主催者が異なります。公開テストは、TOEIC® Programの運営元であるIIBCが主催し、受験者本人が申込からスコア確認まで行う必要があります。

一方、TOEIC®IPテストとは企業や学校、英会話スクールなどの団体が主催します。そのため、TOEIC®IPテストを実施する団体に所属していない個人はTOEIC®IPテストを受験できません。

TOEIC®IPテストと公開テストの違い②|開催場所

テストの開催場所にも違いがあります。TOEIC®公開テストでは、IIBCが全国の試験会場を選定しますが、IPテストには、特に受験場所の制限がありません。

IPテストを実施する各団体が任意に開催場所を決めることができます。IPテスト(オンライン方式)の場合、受験者の自宅でも受験可能です。

TOEIC®IPテストと公開テストの違い③|試験内容

TOEIC®公開テストの問題は、試験ごとに新規で作成されますが、IPテストの問題は過去の問題を基に作成されています。

また、試験の問題数が異なります。

公開テストおよびIPテスト(マークシート方式)では、リスニングパート100問・リーディングパート100問の計200問です。一方、IPテスト(オンライン方式)は、リスニングパート45問・リーディングパート45問の計90問で、公開テストの半分以下です。

ただし出題範囲やスコアレベルには、公開テスト・IPテストとも違いはありません。

TOEIC®IPテストと公開テストの違い④|結果の開示

試験結果の開示タイミングや、公式認定証の取り扱いも異なります。

TOEIC®公開テストの場合、試験結果は、試験日から17日後にWeb上で公開されます。公式認定証は、試験日から30日以内に郵送されます。

なお、2023年4月より、公開テストのデジタル公式認定証が発行されるようになりました。デジタル公式認定証は、試験日から19日後にTOEIC®公式サイトから確認でき、PDFでダウンロードも可能です。

デジタル公式認定証にはブロックチェーン技術が活用されており、偽造や改ざんを防止できるといわれています。

一方、IPテスト(マークシート方式)の場合、IIBCデータセンターへのテスト資材受領日から、5営業日後に結果が発送されます。TOEIC®IPテスト(オンライン方式)の場合、試験終了直後にスコアが画面に表示されます。

公開テストで発行されるスコアの公式認定証は、IPテストでは発行されません。IPテストの場合、スコアレポートや、スコアロースターが提供されるほか、スコア結果をPDFファイルでダウンロードすることができます。

TOEIC®IPテストの3つのメリット

TOEIC®IPテストは、公開テストに比べ、受験手続きのハードルが低く気軽に受験することができます。

ここでは、IPテストの下記の3つのメリットを解説します。

  • TOEIC®公開テストよりリーズナブル
  • 受験の手続きが簡単
  • 結果の確認が早い

TOEIC® 公開テストよりリーズナブル

TOEIC®IPテストの受験費用は、マークシート方式・オンライン方式ともに4,230円(税込)です。公開テストの受験費用7,810円(税込)より安い点が魅力です。

IPテストでは、公開テストで発生する試験会場の確保、試験監督の人件費などがかからないため、公開テストより低コストとなるのです。

受験の手続きが簡単

TOEIC®IPテストの場合は主催団体の指定するものを用意し、当日は通い慣れた学校・会社が受験会場になることが多いです。公開テストよりも簡単な手続きでリラックスした状態で受験できます。

公開テストの場合、受験者自身がWeb上で受験の申込をする必要があります。また受験票に貼る写真を準備しなければなりません。

手続きだけではなく、受験当日も受験会場が自宅から遠い、もしくは普段行き慣れない場所であるケースもあるでしょう。

結果の確認が早い

TOEIC®IPテストの試験結果は、公開テストより早く確認できます。特にIPテスト(オンライン方式)の場合、テスト終了直後にスコアが表示されます。

IPテストは結果の確認が早くできるため、自分の苦手範囲が通常よりわかりやすいのもメリットと言えるでしょう。

公開テストのスコアは、全受験者の解答を基に、問題の難易度を分析した上で算出されます。採点の信頼性と妥当性を保つため分析に時間をかけており、その結果、公式認定証の発行にデジタルでも19日程度かかっているのです。

TOEIC® IPテストで注意するべきこと

TOEIC®IPテストのスコアは履歴書に記載可能です。しかし、求人先によっては公開テストのスコアのみ有効とされるため注意が必要です。

TOEIC®IPテストは公式認定証が発行されないため、公式認定証の提出を求人先から求められた場合には証明として提出することができません。そのためTOEIC®︎IPテストで高得点を取っていても英語力の照明ができません。

また履歴書に記載する際は、公開テストと区別して書く必要があるでしょう。そのため「TOEIC®︎IPテスト 750点」といったようにIPテストの点数である旨を記載するようにしましょう。

TOEIC®IPテストをうまく活用してスコアを伸ばそう

本記事では、企業や学校などの団体が主催するTOEIC®IPテストについて、公開テストと比較しながら解説しました。

IPテストは、主催者および受験者双方にとってメリットが大きい試験です。

特にIPテスト(オンライン方式)は、PCを使って24時間いつでも受験できるため、公開テストのように試験会場に出向く必要がなく、負担が少なくて済みます。

しかし、スコアの信憑性は公開テストのほうが高いといえるでしょう。公開テストの試験問題は毎回新規で作成されていますが、IPテストは過去の問題が流用されているためです。これによって、企業によっては公開テストのスコアを重視するので注意が必要です。

IPテストは、公開テストより受験料が安く、気軽に受験できます。所属する企業や学校などでIPテストが実施されるのであれば、うまく活用してスコアアップを目指しましょう。

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