「英語力向上のその先」という原点を見つめ直す

日本初の英語コーチングスクール「PRESENCE(プレゼンス)」は20周年を迎えました。設立以来、英語力そのものの向上という「目標」は通過地点とし、英語力に自信をつけたその先の、やりたいことや「目的」への距離を近づけることをコーチ一人ひとりが心から信じ、寄り添い、これまで26,000人以上を応援してきました。ただ一方で、激化する市場環境の変化に応えきれていなかったのも事実です。「パスメイクホールディングス」というグローバルキャリア支援グループの一員となり、大きな転換点を迎えたプレゼンス。「そもそもプレゼンスはキャリアデザインの会社から生まれたサービスであり、『英語力向上のその先』へつなげることこそが原点。パスメイクグループのリソースや知見も組み込んで、お客様一人ひとりの夢の実現への懸け橋になっていきたい」。プレゼンス事業を手がける株式会社ジャパンビジネスラボの代表取締役に就任し、外国語事業をグローバルに展開するベルリッツ日本法人取締役も務めた宇坂純が想いを語りました。

 

プレゼンスのDNAは「キャリア支援」

ープレゼンスの20年の歩みとは。

プレゼンスは株式会社ジャパンビジネスラボ(JBL)の英語コーチングサービスとして2001年に誕生しました。きっかけは、創業者である杉村太郎(2011年没)が独学で米国ハーバード大学ケネディスクールに入学を果たしたことでした。その短期合格メソッドをベースに提供を始めたのがプレゼンスです。忘れてはならないのが、この時杉村はすでに、「我究館(がきゅうかん)」という、学生のキャリアデザイン支援事業をJBLで行っていたことです。我究館は就職エージェントではありません。どういう志を持って、何を人生で実現したいのかを本気で考えてもらい、夢の実現を後押しするサービスです。日本初のキャリアデザインスクールである我究館と同じJBLから誕生したプレゼンスのDNAは、「キャリア支援」にあるのです。

英語力が伸びない人がいれば、伴走して短期間で伸ばすー。これは、実現したいキャリア、将来の夢を応援することが原点にあります。今、日本には「英語コーチングスクール」がたくさんありますが、プレゼンスは他のスクールと違って誕生の背景が「英語」ではないのです。「英語力向上のその先」にあるのです。

 

英語コーチングという新しい価値観

プレゼンスは、創業者の杉村がスポーツのトレーニングをヒントにして、世界に飛び立つための英語の壁を楽しく乗り越えることができるスクールを創る夢から始まりました。プレゼンスは、英語は教師が教えるという「英語ティーチング」の価値観が当たり前だった時代に、「英語コーチング」という新しい価値観を創造しました。予備校や英会話スクールも含め、教師と生徒がいて、生徒は教師から教わるという基本的な構造にメスを入れたのです。

私は外国語教育をグローバルに展開しているベルリッツで、世界30ヵ国以上の英語学習者を見てきましたが、いくら教わっても自分自身が勉強しないと英語力が伸びないのは同じです。学習量も大切です。しかしやみくもに勉強してもなかなか伸びません。「学習の量と質」がともに大切なのです。プレゼンスはそこに「コーチ」という存在を設けることで、学習者が自分自身の学習の質と量をマネジメントして継続的に学び続けることができる価値を創造しました。学習者の「情意」「学習方略」「メタ認知」(自分自身を俯瞰する力)に働きかけるこの新しい手法は大きな効果をもたらし、海外留学に必要な難度の高い英語試験であるTOEFL🄬試験でも成果を出せる数少ないスクールとして、大変多くの方にプレゼンスは選ばれることになりました。

 

夢や目標のためのコーチングサービス

ー今の時代にプレゼンスが果たす役割とは。

プレゼンスは「英語コーチング」という市場自体を創造することに貢献しました。しかしその後、英語学習者にとっての選択肢は多種多様になっていきました。独学のためのスマホアプリや学習動画を使ったサービスが普及し、近年ではマンツーマンで高単価の英語コーチングサービスが広まり、さらには関連業種からの英語コーチング参入も増えています。

こうした中、老舗のプレゼンスは「私たちは何を提供するのか」「お客さまにどう貢献するのか」を改めて考える時期が来たのだと思います。そしてそれは「キャリア支援」という祖業の志に立ち戻ることなのだと私は考えます。英語は手段であり、夢や目標がその先にあるはずです。「英語力向上のその先」を視野に入れて誕生したサービスであることはプレゼンスの原点であり誇りです。これはプレゼンスでしか実現できないことだと考えています。

パスメイクグループのミッションは「学びと学びの活用を生涯にわたり支援することで、キャリアオーナーシップを持った人生づくりに貢献する」ことです。パスメイクグループのサービスは、自分のキャリアを主体的に築いていきたい方、特にグローバルに活躍をしたい志向がある人向けのものが数多く存在します。例えばグループ内の国際資格の専門校アビタスでは、日本にいながら米国の公認会計士資格であるUSCPAや、米国州立大学大学院のMBA(経営学修士)学位を取得支援するプログラムなどがそろっています。プレゼンスで英語力を身につけた方のその先の目標としても検討いただけるプログラムがあるのです。

入学前よりも人生が輝いているか、を応援したい

ープレゼンスでないと実現できないこととは。

「学ぶ」とは、実はかなり厳しい道です。一日中つきっきりでサポートしてくれる誰かがいるわけではないため、「主体的に学ぶ」ということが欠かせません。だたこの「主体的に学ぶ」は、言うは易しですが難しいことです。決めるには勇気が必要で、さらにそれを強く推し進めた経験が少ない方は、果たして自分にはできるのだろうかと不安に思われるかもしれません。「人生100年時代」「リスキリング」「学び直し」が社会課題になっているにもかかわらず、日本のビジネスパーソンにとっては容易なことではないのです。このハードルにはしごをかける存在が必要で、その役割をプレゼンスが担えると考えています。

プレゼンスが今年度から継続受講生の方向けにスタートした、2カ月コースの後をフォローする「修了生向けコース」がその例です。プレゼンスでは2カ月の受講で結果を出していただくことにこだわり、その成果についても自信を持っています。ただ、全ての方が卒業後も自分一人で学習の質と量のマネジメントを継続的に行えるとは限りません。1人で飛び立つにはもう少し時間がかかる、という方のために新設したコースだといえます。TOEIC🄬(国際コミュニケーション英語能力テスト)の点数や英会話力の向上はもちろん大事ですが、受講生の方が入学前よりも主体性を持ち、ご自身の夢に向かって歩み続けていけるようになっているかが私たちにとっては最も大切なことです。受講生の皆様が決めた目標設定納得度とその達成率日本一、受講数ヶ月後の満足度日本一を目指したいのです。

 

みんなと伸ばす英語力、みんなとつくるキャリア

マンツーマンのコーチングにはコーチと対話できる時間が長いというメリットがあります。ではグループコーチングはコーチとの対話時間が短いため劣るかというと、そうではなく、むしろより効果があります。その理由は、「自分の英語力はみんなと伸ばす」「自分のキャリアはみんなとつくる」というアプローチにあります。プレゼンスは仲間の前で自分の学習目標を共有する場を必ず設けます。皆の前で約束をし、ともに学ぶ仲間から良い学習法をお互いに学び、ツラい時でも皆で励ましあって頑張ることができる。これはマンツーマンでは得られないことです。自走ができる方でも、緊張感がほしくて、仲間と一緒に学ぶ環境をプレゼンスに求めてこられる方がいるほどです。

1990年代から米国の教育心理学者バリー・ジマーマンらが中心となって提唱している新しい教育心理学の理論体系に「自己調整学習」というものがあります。プレゼンスはこの自己調整学習の理論に基づく教育メソッドを20年にわたり練り上げてきました。

学びには「意識」「行動」「持続」の要素があり、これが繋がっていくことで学力が向上していきます。「よしやるぞ」となって学習を意識するところから始まり、実際に学習する行動へ移り、さらにそれを持続することができれば、力は伸びるのです。

プレゼンスは「意識」した受講生が行動に移すサポートを行います。1人ではなかなか行動に移せないところをプレゼンスのコーチがサポートし、目標設定をクラスメートと共有してもらうことで「行動」を促進します。その後の「継続」はもっと大変です。しかしプレゼンスでは、コーチと仲間がいることで続けられる環境をつくっています。コーチと仲間がいる環境で勉強する方が、「意識」「行動」「持続」の学びの三要素がより効果的に繋がるのです。

プレゼンスの教育のベースには、第二言語習得理論だけでなく、こうした心理学の理論も基底にあります。そしてグループコーチングの形でこれをうまく機能させるにはコーチの力量が問われます。これを高いレベルでお客様に提供しているプレゼンスは、コーチの力に自信があります。シャドーイング指導や学習量マネジメント等は、コーチングの一部でしかありません。自ら目標と行動の設定をしてそれを応援し、自律的に学び続けられるよう促すことがとても大切なのです。さまざまな勉強を試して挫折した方でもプレゼンスで英語力が伸びる理由はここにあります。

 

USCPAやMBA、キャリアの飛躍を後押しする

ー新しいプレゼンスとは。

パスメイクグループのアビタスは、USCPA(米国公認会計士)や米国MBAといった国際資格や学位取得を支援しています。日本人が日本にいながら日本語で目指せるのがアビタスのサービスの特長ではありますが、最終的には英語の試験、英語での課題提出といった英語のアウトプット力も必要になります。アビタスと連携してその後押しをしていくというのは、プレゼンス20年の節目として目指すべき方向性だと信じています。「英語力向上のその先」という原点に立ち返り、多様化したニーズに応えていきます。

またグループの強みを活かしてテクノロジーの活用も進めていきます。新たに踏み出すこの2022年に、受講生専用の学習ポータルを開発する予定です。そこでは学習進捗管理やコーチと仲間とのコミュニケーションなどを、デジタルの利点を生かしてより良いものにしていきます。人間がかかわるコーチングの良さとテクノロジーの強みを掛け合わせ、社会人の学びの最前線を切り開いていきたいと思います。これはパスメイクグループ全体の方向性でもあり、プレゼンスが20年に渡り練り上げてきたコーチングメソッドは、パスメイクグループの様々なサービスにも活かされ、相乗効果を生んでいくと確信しています。

 


宇坂純

株式会社ジャパンビジネスラボ代表取締役、パスメイクホールディングス株式会社取締役CSO

略歴
東北大学卒。米国ミシガン大学MBA。株式会社ベネッセコーポレーションで英語4技能検定GTECや英語教育サービスの事業開発に従事。米国の教育テスト開発会社社長、外国語事業を展開するベルリッツジャパン株式会社取締役を経て、2020年から株式会社ジャパンビジネスラボを傘下に持つパスメイクホールディングス株式会社の取締役CSOに就任。2021年より株式会社ジャパンビジネスラボ代表取締役。