学習コラムColumn
監査法人とは、財務書類の監査や証明を組織的に行うことを目的とし、公認会計士が共同して設立した法人のことです。
公認会計士の就職・転職先として、監査法人は高い人気を誇ります。
監査法人で働く上で必要なスキルのうち、「英語力」についても気になる方がいるのではないでしょうか。
この記事では、監査法人へ就職・転職する場合にどのレベルまで英語力が求められるのかをTOEIC®︎を基に具体的に解説します。
監査法人に英語が必要な理由
一般的に、監査法人への就職・転職するだけなら高い英語力は必要ありません。
スタッフクラスの時は自分よりも英語に堪能な方がサポートしてくれる ため、問題なく業務が遂行できます。
ただし、以下の場合には監査法人でも英語が必要になることが多いです。
- シニアスタッフ・マネージャークラスに昇格した場合
- BIG4監査法人へ就職する場合
- 昇格の可能性を上げたい場合
シニアスタッフ・マネージャークラスに昇格した場合
ドメスティックな企業を担当する場合を除き、勤務経験を積んでシニアスタッフやマネージャークラスに昇格していくと、英語力が要求される機会が増えていきます。
特に自分が所属する監査法人が外資で、クライアントもグローバル企業の場合、クライアント先との交渉相手が外国人になることが多くなり、海外の事業所に赴くことも増えるためです。
この場合、英語でのコミュニケーション能力は必須になるので、スタッフクラス時から英語力を磨いておくことが求められます。
BIG4監査法人へ就職する場合
数多く存在する監査法人の中でも、以下の4つの監査法人は「BIG4監査法人」と呼ばれています。
- EY新日本有限責任監査法人
- 有限責任あずさ監査法人
- 有限責任監査法人トーマツ
- PwCあらた有限責任監査法人
上記の4法人は、公認会計士・監査審査会の定義による「大手監査法人」です。
BIG4監査法人は世界中の事務所と連携しながら業務を行うため、業務メールやレポーティングなど、日常的に英語を使っています。
そのため、これら4法人は採用条件や昇格条件にTOEIC®︎のスコアを求めており、就職するためには英語力が一つの鍵となります。
■実際にBIG4監査法人に所属している(していた)方の口コミ
弊社が独自に行ったアンケート調査でも、BIG4監査法人のようなグローバル対応している監査法人で働く場合は、入社後の業務でも実際に英語が必要であるとの回答がありました。
①30代・男性
監査法人には担当クライアントによっては英語が必要だと思います。ドメスティックなクライアント担当であれば必要なことはありませんが、グローバルクライアントを担当する可能性のあるBIG4なら特に求められる場面は多いと思います。
具体的には、グローバルクライアントの海外子会社往査や、海外子会社の監査法人(外国の事務所)とのやりとりをする場面です。
②20代・女性
BIG4のようにグローバル対応している監査法人には英語が必要だと思います。海外の現地法人のメンバーとのやり取りをはじめ、グローバル企業の現地法人の監査を担当していて、やり取りが発生する場合には、一定の英語力が必要です。
昇格の可能性を上げたい場合
監査法人に勤務する公認会計士でも、TOEIC®︎で800点などのハイスコアを持っている方はそう多くないでしょう。
そのため、公認会計士がTOEIC®︎でハイスコアを持っていた場合、昇格の可能性や転職時の市場価値は上がります。
キャリアアップを考えている方はTOEIC®︎の受験を検討すべきでしょう。
監査法人への就職・転職に必要な英語(TOEIC®︎)のレベル
監査法人に英語が必要な理由を解説しましたが、具体的にそれぞれの場合どの程度の英語力が必要になるのでしょうか。
以下では英語力を示す指標としてTOEIC®︎のスコアを用いて、それぞれの場合に必要な英語力を解説します。
シニアスタッフ・マネージャークラスに昇格する場合
シニアスタッフ・マネージャークラスに昇格していった場合、クライアント先の交渉相手が外国人になる場面も出てきます。
外国人のマネージャーと親しくコミュニケーションを取る必要があるでしょう。
この場合、求められるTOEIC®︎のスコアは最低でも700点以上だと考えられます。
TOEIC®︎700点は、海外事業など英語力が必要とされる現場で円滑に業務を行うために、上場企業の多くが期待するスコアと言われています。
まずは700点を目指してTOEIC®︎の勉強を進めましょう。
BIG4監査法人へ就職する場合
会社 | 目安スコア |
EY新日本有限責任監査法人 | 730点~(キャリア採用) |
有限責任あずさ監査法人 | 700点~(キャリア採用) |
有限責任監査法人トーマツ | 800点~(キャリア採用) |
PwCあらた有限責任監査法人 | 700点~(キャリア採用) |
※職種・時期により異なるため、あくまで参考値になります。
参考:PwCあらた有限責任監査法人 キャリア採用 職種一覧・セミナー
BIG4監査法人では、採用条件や昇格条件をTOEIC®︎スコア約700点以上としています。
そのため、BIG4監査法人ではTOEIC®︎700点が一つの基準となるでしょう。
■実際にBIG4監査法人に所属している(していた)方の口コミ
BIG4監査法人では、グローバルクライアントを担当すると英語でのコミュニケーションが必要となり、一定の英語力が求められます。
文章の読み書きはもちろん、英語で話す・聴く能力も幅広く業務をする上で必要となってくるでしょう。
①30代・男性
必要な英語力はTOEIC730点以上で、ある程度の日常会話ができれば良いかなと思います。
②20代・女性
ビジネス英語で会議が問題なくできるレベルは必要だと思います。
昇格の可能性を上げたい場合
監査法人において評価されるTOEIC®︎のスコアは、最低でも700点からです。
TOEIC®︎800点以上になると、問題なく英語での業務が遂行できるとの評価になります。
昇格の可能性を上げたいと考えている方は、800点を目指してTOEIC®︎の勉強をすべきでしょう。
TOEIC®のスコアを短期間で上げる方法
監査法人への就職や昇格にはTOEIC®︎のスコアが求められます。
しかしながら、公認会計士資格の取得に向けた勉強や日々の業務に追われることを考えると、TOEIC®︎の勉強は出来る限り短期間で済ませるべきです。
TOEIC®︎のスコアを短期間で上げる場合、以下の方法が考えられます。
- 毎日勉強する習慣をつける
- 実戦形式の演習をする
- 自身の弱点を把握する
- コーチングを受ける
毎日勉強する習慣をつける
短期間でのスコアアップを狙うなら、毎日勉強することは欠かせません。
とはいえ、毎日机に向かって勉強する必要はなく、通勤・通学中の電車や入浴中など、隙間時間を有効活用するだけでも勉強時間は確保できます。
隙間時間を活用する習慣をつけて、効率的なスコアアップを図りましょう。
実戦形式の演習をする
TOEIC®︎は英語力を測るテストですが、英語でコミュニケーションが取れる、英文で小説が読める、といったスキルとはいささか異なる点があります。
TOEIC®︎の試験としての傾向を、実戦形式の演習を通して掴むため、定期的に模試形式の問題集を解くなどして、TOEIC®︎の問題に慣れておくことが重要です。
自身の弱点を把握する
短期間でTOEIC®︎のスコアを伸ばす場合、最も効率的なのは自身の苦手分野に集中して勉強することです。
そのため、勉強するにあたって自身の苦手分野を把握しておくことが重要になります。
こちらも模試形式の問題集が有効です。
コーチングを受ける
TOEIC®のスコアアップには、苦手分野の特定や学習スケジュールの作成など、多くのタスクをこなす必要があります。
公認会計士資格の取得に向けた勉強や日々の業務に追われていると、英語学習のスケジュールを立てるだけでも一苦労です。
短期間で目標点数に到達するには高いモチベーションも必要なので、1人で勉強を進めるのに不安を覚える人も多いでしょう。
TOEIC®の学習で挫折経験がある方や、スコアが伸び悩んでいるという方はぜひコーチングも検討しましょう。
監査法人でも英語力が高いと有利
監査法人で英語力は必要なのか、実際に必要なTOEIC®のスコアはどの程度なのかを見ていきました。
監査法人の就職・転職において、必ずしも英語力が必要ということではありませんが、転職・キャリアアップで有利に働く職種があるのも事実です。
自身の目指すキャリアで、どの程度英語力が必要なのかよく検討し、TOEIC®の学習に活かしてください。
短期間でTOEIC®の点数を上げたいなら、コーチングで効率的な勉強ができる「プレゼンス」を使おう
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