特別講演会 ダイジェスト

弊社創業者、杉村とのエピソード

那珂:ここで一つどうしても話したいエピソードがあります。
残念ながら昨年亡くなられた創業者の杉村さんがハーバードに行った時の話です。

ハーバード出発の日、私は空港まで送りに行ったのですが、杉村さんから「1つだけアドバイスをくれ」と言われたんです。
私は、「毎日なんでもいいから質問しろ」と伝えました。

それって実は私もNYでの研修で心掛けていたことなんです。できればみんなの前で質問しろと。みんなの前で出来なければ教授のところに行って1つだけ毎日質問をする、それだけを守れと伝えました。
杉村さんは「絶対に実行する」とメモをしていたのを覚えています。

杉村さんが参加したハーバードの最初の授業で、全世界の優秀な人材が集まりディスカッションがどんどん盛り上がっていく中、イギリス人とアメリカ人が言い合いになったそうです。

数十分経過後、"Do you guys have any questions?"(皆さん質問はありますか?)と教授が聞いたそうです。その時に、杉村さんは僕のアドバイスを思い出して、200人くらい居た中で質問をしたそうです。
さて、何と聞いたでしょう。皆さん想像出来ますか。

杉村:"Excuse me. What are you guys talking about?" (あなたがたは何を話しているんですか?)(講演会場大爆笑)

そこで何が起きたかと言うと、イギリス人とアメリカ人以外の人が全員総立ちで拍手をしたらしいです。
その質問がノンネイティブの方々の本音ですよね。英語ノンネイティブであるフランス人とかドイツ人、中国人、誰も分かってなかったことを、日本人である杉村さんが聞いたということが、後々優秀な成績で卒業することに繋がったと思います。
実際にそれがキッカケで人気者になったそうですし、この経験により後々楽になったと言っていました。

だからひるんで「出来ない」んじゃなくて、まず聞いてみることが大切です。何事も経験ですし、だからこそ成長が出来て、みんなに認められるんです。

山田:なるほど。でもすごいですよね。那珂さんなら出来ますか?

那珂:うーん、僕はなかなか出来ないですね。杉村さんらしいです(笑)。

聴講者との質疑応答から一部抜粋

質問:外資企業の目から見た、日系企業の改善したらいいことがあれば教えてください。

那珂:まずは出来ない理由を述べるのをやめることです。結果が全てとは言わないけど、やはり結果あってなんぼの世界だから、結果を出すために何をするかを考えることです。

僕は上司に恵まれていて、「文句1つ言うくらいなら、解決策を3つもってこい」と言われたんです。その言葉が胸に刺さりました。
採用されるかされないかではなく、まず自分で考えろと。
これは外資系とか日系とかそういうことだけでなく、日本人に欠けていることだと思います。
提案が出来る人は海外のマーケットでは高く評価されます。


質問:リスニングに関して、どうしてもシンガポール人やフランス人などノンネイティブの方の英語は聞き取るのが大変です。
何かコツや訓練するべきことがあれば教えてください。

那珂:それは本人にハッキリ言ったほうがいいよ(笑)。実はそれは本人も把握していることだから。
あなたが分からない以上にイギリス人やアメリカ人も分からないから、恥らいなく聞くことです。それが語学力じゃなく、コミュニケーション力です。自分が分からないことは恥ずかしいことでもなく、相手を馬鹿にしていることでもない。
むしろ分からないのに聞いたふりが一番駄目ですよ。

最後に

山田:では、那珂さんからお言葉をいただきたいと思います。

那珂:困難があってもぶれないのが日本人だと思っています。歴史もあり、危機に強く、経験、忍耐力もある。震災の時にも世界に証明しましたね。日本人であるプライドを皆さんに持って欲しいと思います。

最近ジャパナイゼーションという言葉もあって、先進国が高齢化社会になっていく中では日本がそのモデルを今まさに作っている最中です。ヨーロッパも中国も猛スピードで高齢化していきます。いい意味でも悪い意味でも、今後世界各国が日本のようになっていくのを理解して欲しい。

自分が国を代表している意識を持って、皆さんが日本の広告塔のように日本の良さや強さを主張していけば、まだまだ日本の経済も捨てたもんじゃないし、これから新たな時代を切り開いていけると思っています。

将来、世界の高度成長の時代が終わってからジャパナイゼーションの流れになってきたときに、もう一度日本の良さが世界に認知される時代が来ます。もう目の前に来ているのです。だから自信を持って世界に主張し、できることを実施し、英語力もコミュニケーション能力もつけて、日本に、そして世界に貢献して欲しいと思います。