政治
日中国交正常化 -影の立役者 岡崎嘉平太-

1972年9月25日、当時の首相である田中角栄氏が北京へ訪問し、29日に日中共同声明を発表しました。田中角栄氏と周恩来氏の握手の場面はあまりに有名です。

そんな中、周恩来氏は調印の2日前に、ある民間人を北京に呼び寄せました。 民間貿易を通して、国交正常化の礎を築いたその人を特別に労うためです。

その人こそ、日中国交正常の影の立役者である岡崎嘉平太氏です。

岡崎氏は、戦後経営危機にあった2つの会社を立て直し、全日空の社長に就任、その頃から、日中関係を気にしていました。いつまでも隣の国と敵対しているのはおかしい、そう感じていたのです。

当時、戦後の日本はアメリカを中心とした自由主義陣営に属しており、岡崎氏自身も自由主義から離れることは民族的に不利であることは理解していました。ただ、だからといって、自由主義に属さないものの悪口を言い、突き放して済むかというとそういうわけにはいかない。まず相手を知る。とにかく体を持って行ってみる。向こうの人と直接会って、直接実情を見た上で、我々の否応を判断しなければいけない。そう考えていました。


以下、岡崎氏のコメントです

「日本と中国というものが対立、反目して済む事じゃない。いつか友好親善をやらなきゃいかん。東に太陽が上がるのと同じような問題である。」 
(2007,NHKスペシャルより)


100回を超える中国訪問、民間人として命を掛けて日中国交正常化へ尽力をした彼の存在を知る人は多くありません。

互いに知ることが一番大切であるという信念を貫いた岡崎氏。

彼の残した言葉が心に刺さります。

「信はたていと、愛はよこ糸、織り成せ人の世を美しく」

日中国交正常化から40年が過ぎ、今現在も日中関係は良好であるとは言えません。今後の中国との付き合い方について、我々日本人一人一人が、今一度岡崎氏の言葉に耳を傾け、真摯に向き合う必要性があるのではないでしょうか。

 
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